屋久島:ヤクスギランド

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屋久島安房から16kmほど山に入ったところに、「ヤクスギランド」があります。

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僕はレンタカーで向かいましたが、ヤクスギランドへ至る道は離合ままならない山の細道を走る必要があります。
途中、対向にバスと遭遇し、カーブの細道を延々とバックしたり、

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行く手を阻む野獣がいたりと難航しました。

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ヤクスギランドは安房川の支流である荒川上流の自然休養林で、標高約1000mのところに入口があります。

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入口の小屋で協力金をお支払いし、早速森へ足を進めました。

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ヤクスギランドは30分~150分の4つのコースが整備され、予定時間に合わせて周遊できるようになっています。
ただ、ランドというネーミング、この地図から受ける印象で、お気軽なハイキングコースと思いがちですが、それは違います。
遊歩道はちょっと歩きやすくした山道くらいに思っていた方が良いです。

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とはいえ、80分コースの「つつじ河原コース」までは、スニーカーなどの普段着の装備でも大丈夫でしょう。
150分コースの「やくすぎの森コース」は、他コースから一転、やや険しい山道を登る事になります。

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スタートしてすぐに「くぐり栂(つが)」があります。

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屋久島では、このような木の根の下を歩く場所が多くあります。

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ぐいぐい沢の方へ降りていきますが、

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すぐに森深い雰囲気に包まれてきます。

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大岩が重なる谷などは苔むして、いかにも屋久島らしさを感じさせます。

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屋久島といえば、「縄文杉トレッキング」と「白谷雲水峡」は外せない名スポットです。
この二つは、鈍った体には過酷なトレッキングコースですが、それでも屋久島に来たなら訪れるべきスポットです。

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しかし屋久島入りした初日など、ちょっとした空き時間にヤクスギランドはおすすめです。
縄文杉トレッキングの足慣らしにも丁度良いです。

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昭和のストーブのような切り株に出会いました。
この大きな切り株の上には、新しい樹木が育っています。

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「切株更新」といい、伐られた木の上に種子が定着し、育った姿です。

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「千年杉」がありました。

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杉の幹に苔が生え、そこに別の木が根を張り共生しています。

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屋久島の森は、このように命の上に命が重なるように生きている森です。

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それを支えているのは、屋久島の豊かな水と一面を覆う苔によるものです。

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つり橋を渡って、150分のやくすぎの森コースに入って行きます。

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そこからは、一気に汗が噴き出す登山コースです。

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頑張って登っていくと、「ひげ長老」というネーミングの屋久杉に出会えました。
命名者は当時小学校一年生の女の子という事ですが、素敵なネーミングです。

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さらに行くと「蛇紋杉」の看板がありますが、蛇紋杉は1997年9月の台風19号で倒れてしまったそうです。
しかしその倒木の上にはもう、新たな命が芽吹いていました。

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屋久杉は命を失っても、その幹内にある豊富な樹脂のおかげで非常に長い間枯れずに残ります。
そこに苔が生え、新たな種子が芽吹き、命の更新がなされていくのです。

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天柱橋がありました。
ここは以前、倒木した屋久杉の天然の橋があったそうですが、今は朽ちて造り直されています。

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沢を渡り、

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小高い杉が多くなる中を進むと、

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ひときわ威光を放つ杉が見えます。

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「天柱杉」(てんちゅうすぎ)と呼ばれるこの杉は、高さはが33.8mあり、名の付いている屋久杉の中では最も背が高いそうです。

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往年の風格を醸し出す天柱杉は、この先にある太忠岳山頂に聳える巨大な花崗岩「天柱石」から名付けられたと云われています。

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ここから先は名のある屋久杉が続きます。

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木の根道は足を取られないように気をつける必要もありますが、根を踏むと、貴重な樹木を弱らせてしまう恐れがあるので、なるだけ石がある部分などを歩いて行きます。

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「母子杉」(ははこすぎ)です。

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根のあたりがくっ付いた2柱の屋久杉は、寄り添うように立っています。

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樹齢はどちらも2,600年の老木ですが、わずかに樹高の高い母杉は既に枯れていて、子杉が母杉を支えているように見えます。

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「三根杉」(みつねすぎ)は樹齢1,100年と屋久杉の中では若い杉ですが、ヤクスギランドの中で胸高周囲が最も太いそうです。

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一般的な杉は5百年余りが平均的な寿命といわれていますが、屋久島では2千年を超える巨木がいくつも見られます。

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屋久島は、新鮮な水に恵まれながらも、栄養の乏しい花崗岩でできた山に覆われた島です。

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「月に35日は雨が降る」と云われる屋久島ではその花崗岩に苔が密生し、そこへ種子が根を張り、大地と絡み合うように大樹へと育っていきます。

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そのような過酷な環境で育つ屋久島の杉はたいへん成長が遅く、その分長寿になったと云います。

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日光の杉は360年程で150cmを越えるものが多数あるそうですが、屋久島の杉は500年の樹齢でも直径が40cm程しかありません。
ゆっくり育つ屋久杉は年輪の幅がとてもきめ細かく、材質が緻密で樹脂分が多くなります。
そのため腐りにくい性質をもち、長生きし、また枯れても腐りにくい樹木となります。
屋久杉が長命で巨木となる所以です。

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さて、ヤクスギランドのハイライトと言える「仏陀杉」(ぶっだすぎ)へやってきました。
仏陀杉は50分コースでも出会うことのできる屋久杉です。

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瘤だらけで幹は空洞化し、大きく巨体をうねらせた大樹は圧巻で、古代からの年月を感じさせる姿に圧倒されます。
迫別名「釈迦杉」とも呼ばれ、無数に付いた瘤が仏様を連想させることからこの名前が付けられたと云います。

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屋久島ブームに伴って、大勢の人が訪れ、根を踏まれ続けた結果、土壌の踏圧など環境悪化が進み、この仏陀杉も樹勢が著しく衰えているそうです。
寿命はあと数年から数十年と診断されています。
観光ブームによる屋久島の貴重な森林の環境破壊は以前から問題となっており、様々な人々も対策に尽力されていますが、十分な結果が得られているとは言えない状況のようです。

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ゴミを捨てない・トイレの問題・決められた場所以外に立ち入らないこと、なるべく根を踏まないこと、むやみに樹木や苔に触れない事、
それらをたった一人の例外もなく、全員で守られなければ、この問題は解決しないことでしょう。

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僕は屋久島は二度目の来島になりますが、いつも彼らは優しく、あたたかく僕を迎えてくれます。
であれば僕らは、せめて礼儀をわきまえて、彼らの世界に少しだけ寄り添わせていただく気持ちを大切に訪れるべきです。

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「くぐり杉」が見えて来ました。
ヤクスギランドはくぐり栂とくぐり杉がゲートの代わりになっているようでした。

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屋久島の美しさをコンパクトにまとめたようなヤクスギランドは、訪れる価値あるスポットです。

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