霧島連山を取り囲むようにして点在する神社の幾つかを称して「霧島六社権現」(きりしまろくしゃごんげん)といいます。
六社の総称(現在は一社が合祀され五社)であり、一社に祀る神が六座あることが由来のようです。
そのひとつ「霧島岑神社」(きりしまみねじんじゃ)は「霧島中央権現宮」と言われた時期もあるらしく、由緒ある社のひとつです。
この神社は何と言っても参道が良い。
参道が全てと言ってもいいくらいです。
入り口には愛嬌のある仁王が出迎えてくれます。
昼間でも薄暗く感じる参道は、濃密な、大いなる自然の空気を満たしています。
参道をゆっくりと歩けば、心が天に持ち上げられるような気分になります。
霧島の神社の歴史は、霧島連山の度重なる噴火との歴史とも言えます。
元は高千穂峰の中腹にあったとされる「霧島岑神社」。
噴火のたびに遷宮を繰り返し、同じく霧島六社権現のひとつであった「夷守神社」(ひなもりじんじゃ)を合祀し、旧夷守神社敷地内に社を移して現在に至ります。
境内はこじんまりとして簡素な印象。
本殿は最近建て替えられたらしいです。
稲が二束供えてありました。
簡素ではありますが、かつては「島津義弘」も厚く崇敬した由緒ある神社。
山の気配を色濃く漂わせる神社だと思います。