霧島六社権現のひとつ「東霧島神社」(つまきりしまじんじゃ)にやって来ました。
「東霧島神社」の看板犬「空」くんは神様のところまで連れて行ってくれるそうですが、今日はそんな気分ではないらしいです。
なので仕方がないので、自分で境内を歩いてみます。
竜王神水とか
乳水とか、B級スポットの宝庫です。
ものの端(はじ)を俗に「つま」と言うようで、東の端の霧島神社ということで「つまきりしま」と呼ぶようになったと伝わります。
境内にある数々の御神木は立派で素晴らしい。
くぐり大楠があります。
根が持ち上がった姿は、インパクトあります。
そして僕が「東霧島神社」がすごいと思う神跡は「神石」と呼ばれる磐座です。
イザナミが火の神カグツチを産んで死んだ時、イザナギは深い悲しみで涙を流します。
その涙が凝り固まったものがこの「神石」で「涙石」とも呼ばれています。
イザナギは二度とこんな悲しい出来事が起こらないよう、十握剣(とつかのつるぎ)で「神石」を3つに切り割ったといいます。
その石の断面は現在の化学分析でも不可解なほどすっぱりと切れているそうです。
ハムでもスライスしたかのよう。
この石は見る価値があると思います。
もうひとつ見事なのは、「振りむかずの坂」にある石の階段。
時の流れを感じさせる素晴らしい階段は、人間用というよりは鬼用のごつい造りです。
悪さをする鬼がいましたが、ある時一人の娘に恋をしたそうです。
再三言い寄る鬼に対し、娘は申し出を断り続けると鬼は今度は田畑を荒らして村人を困らせました。
そこで霧島の神が鬼を呼びつけこう言います。
「この神殿に通じる坂に一晩で千個の石を積み上げたなら願いを叶えよう、できなければ去れ」と。
鬼はあれよあれよと石を積み上げます。
慌てた霧島の神は東の空を明るくし、鶏を鳴かせました。
結局、999個まで石を積み上げたものの、朝までに千個の石を積み上げられなかった鬼は残念そうに立ち去ったということです。
この急勾配の石の階段を振り向かずに登りきると願いが叶うらしいです。
登りきったところにある本堂。
そこに「400年の大杉に龍神現れる!摩訶不思議」とあるのが
この枝です。
摩訶不思議!は言い過ぎにせよ、確かに龍に見えます。
本殿の中は龍づくし。
彫刻や作り物など素晴らしく、
本殿の柱の彫刻は特にすごいです。
なぜか太鼓。
裏参道を通ったところにある池。
水神を祀った石が神秘的です。
ややチープ感は否めないものの、涙石は必見です。