幾度か訪れた「河内藤園」の帰り道にいつも気になっていた建造物がありました。
なんともレトロなそれは八幡製鉄所に水を送るための「河内貯水池」にあります。
「河内堰堤」(かわちえんてい)、または「河内ダム」と呼ばれています。
大正8年に着工、昭和2年竣工。
第一次世界大戦において鉄の需要が増す中、製鉄所に大量の水を送るためにつくられた堰堤。
しかしその必要以上に装飾された建物は、当時の八幡製鉄所のセンスとこだわりを感じさせます。
周囲は春には桜、秋は紅葉と散策するにも素晴らしい景観に包まれています。
眼下の景色も素晴らしい。
機械室のような建物があります。
噂では湖底に当時運搬に使っていた蒸気機関車もそのまま沈んでいるらしいです。
ロマンを感じさせる美しいダムでした。
明治大正に作られたもののレンガ装飾に興味があります。
レンガの積み方をちょっと装飾的にしたり、必ずしも機能に基づかない細工に関心を持ちます。
見せる建材的な。どこかで聞いたセリフですが「タクミの遊び心が」生きている感じです。
なまじ欧州の古城の写真などの実物をしっているばかりに、成りきれてない感じを抱くのも一つの見方ですが、
当時の日本人の建築家たちが少ない資料から純粋に思い描いた、欧州建築の「イデア」であったと思います。
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欧州建築に対する強い憧れがあったのでしょうね。
その情熱的な建造物に出会うと、心が熱くなります。
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