京都市下京区に「胡乱座」(うろんざ)という宿があります。
そこはリーズナブルに泊まれる、ゲストハウスなのですが、京の住まいを味わうのにぴったりな宿なのです。
建物は、明治時代に棟上された京町家ですが、荒れた家屋を4ヶ月以上を費やし、補修したということです。
「京町家」は、本物の木と土で組まれ、「うなぎの寝床」と呼ばれるほど奥に長いのが特徴。
そして京町家は、京都の暑い夏をいかに涼しく過ごすかに重点を置いて造られています。
胡乱座はあくまでゲストハウスです。
快適なホテルや旅館とは違います。
「胡乱座」とは、「法会などで、僧侶が位次、席次によらず、勝手に、とりあえず、適当に座ること」を意味する禅家の言葉だそうです。
「胡乱座」では、「肩書きにとらわれず、胡座(あぐら)をかき胡乱に・・・よい加減で」過ごしていただきたいとうたってあります。
決して便利な宿ではありません。
でもその不便さがまた良い、と思わせてくれる宿です。
こんなに手頃な値段で、本物の京町家を堪能できる、
素晴らしいところです。
では、京都の散策に出かけましょう。