八重垣神社

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古事記での話です。
高天原の姉アマテラスの元を訪れたスサノオは、最初こそ大人しくしていたものの、次第にやんちゃぶりを発揮し、大迷惑騒動を起こします。
アマテラスの神殿にうんこ撒き散らしたり、アマテラスの畑の溝を埋めてみたり、etc.etc…
それでも姉は弟が改心するのを期待して我慢します。
そしてついに事件は起こりました。
事件は現場で起きているんです。

スサノオはついにやっちゃいました、やりすぎました。
はた織り部屋に、こともあろうか皮を剥いだ馬を投げ込んでしまいます。
それに驚いた織女がはた織りの器械に、大事な部分をぶつけて死んでしまいます。
ついに殺人事件勃発です。
これを聞いたアマテラスは、日本初のヒキニート、天岩戸に隠れてしまいました。
世界は真っ暗です。

なんだかんだ話し合った神々は、アメノウズメというちょっとエッチなお姉さんに裸踊りをさせ、みなでどんちゃん騒ぎ。
それが気になったアマテラスはちょっと外を見てみたすきに、力持ちのタヂカラオが岩の扉をポーンします。
で、ふたたび世の中は明るくなってドンマイなのですが、ヤツにはケジメをつけさせなければなりません。
そう、スサノオです。
オコな神々はスサノオを高天原から追放したのです。

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高天原を追われたスサノオは、しゅんとして放浪の旅に出ます。
そして出雲國の鳥髪(とりかみ)に降り立ちました。

スサノオが川を眺めていると、箸が流れてきます。
「人がいるのか」と不思議に思い、川を上るとそこには、美しい娘と、さめざめと泣く老夫婦の姿がありました。
スサノオが話を聞くと、老夫婦の間には8人の娘がいましたが、年に一度、8つの頭と8本の尾を持った巨大な蛇の怪物「ヤマタノオロチ」がやってきて娘を食べてしまうといいます。
今はもう8人の娘も1人となり、もうすぐやってくるヤマタノオロチにその娘も食べられてしまうと泣いていたのです。

最後に残った娘は、それはもう超かわいい娘でした。
スサノオにぐっとやる気がみなぎります。

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そして彼は、世にも恐ろしい大蛇ヤマタノオロチを退治することにしたのです。

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出雲で「大社」に続く恋愛スポットで近頃有名なのが「八重垣神社」(やえがきじんじゃ)です。
「須佐之男命」(すさのおのみこと)とその妻「櫛名田比売命」(くしなだひめ)の神話に縁ある神社です。

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境内に入るとスタイルのいい「狛犬」が出迎えてくれます。

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その独特な風貌は、狛犬が作られ始めた初期のものではないかと言われています。

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猛々しさや荘厳な神社が多い出雲にあって、ここは穏やかな雰囲気があります。
「八重垣神社」はスサノオの「八岐大蛇」(やまたのおろち)にまつわる話が伝わっています。

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スサノオが出会った老夫婦の名は山の神「大山津見神」の子「足名椎命」(あしなづち)と「手名椎命」(てなづち)でした。

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1人残った娘の名は美しき「櫛名田比売」と言いました。
一眼恋したスサノオはクシナダヒメを妻に迎えたいと申し出、ヤマタノオロチを退治する事を約束します。

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スサノオは足名椎と手名椎に7回絞った強い酒「八塩折之酒」(やしおりのさけ)と8つの門を作らせ、それぞれに酒を満たした桶を置かせました。
準備を終えたスサノオは老夫婦とクシナダヒメを隠し、大蛇がやってくるのを隠れ待ちます。

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そうするうちに地響きと共に、恐ろしげな大蛇ヤマタノオロチがやってきました。
大蛇は8つの頭をそれぞれの酒桶に突っ込み、酒を飲みだします。
やがてヤマタノオロチが酔って寝てしまうとスサノオは十握剣、神剣「天羽々斬」(あめのはばきり)で大蛇の体を切り刻み始めました。

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最後に大蛇の尾を斬ると「天羽々斬」の刃が何かに当たって欠けてしまいます。
尾の中から出てきたのは立派な大刀。
これが現在三種の神器として伝わる「天叢雲」(あめのむらくも)であり、後の「草薙の剣」(くさなぎのつるぎ)です。

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見事、ヤマタノオロチを打ち取ったスサノオは、晴れてクシナダヒメを妻として娶り安息の地を得ることとなるのです。

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しかし出雲王家の子孫、富家の話によると、これはちょっとノリの悪い話になってしまいます。

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スサノオとは徐福のことですから、彼の出雲妻は高照姫になってしまうのです。
そして彼は、ノリノリで大蛇を倒したりすることはありませんでした。

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クシナダヒメは実在の姫、「稲田姫」(いなだひめ)のことと思われます。
彼女は出雲王家初代の「菅之八耳」(すがのやつみみ)王の妻でした。

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なのでスサノオとは時代が合わず、当然出会うこともありません。

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境内には「連理玉椿」(れんりのたまつばき)があります。
クシナダヒメが2本の椿の枝を植えたとされる椿で、稀に双葉の葉をつけるそうです。
それはハート形に見えるので恋愛成就の象徴となっています。

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この八重垣神社は東出雲王宮のエリアにありますので、稲田姫の屋敷跡だったのかもしれません。
菅之八耳は神魂神社の王宮に住んでいたと云います。
当時は妻問婚でしたので、妻は実家にいて、夫が通っていたのでした。

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八重垣神社の境内にある蔵には、本殿の障壁画として飾られていたスサノオとクシナダヒメをはじめとする6神の壁画を見ることができます。
「板絵著色神像」と呼ばれるこの絵は、老化による剥離こそ激しいですが、それでも今なお艶めかしい姿は、十分に美しく、見るものを虜にします。
古事記編纂1300年の記念切手の一部にもその肖像画が使用されていました。

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社伝では寛平5年(893年)の「巨勢金岡」の作としていますが、実際の制作年代は室町時代頃と推定されています。
中央に出雲神話の主役、スサノオとクシナダヒメが描かれており、左側にはクシナダヒメの両親アシナヅチとテナヅチが描かれています。
そして右側にはアマテラスと宗像三女神の一柱イチキシマヒメが描かれています。
実はこの絵は、元は本殿の再奥にあって、神官以外は見ることができない場所にありました。

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当時はすでに古事記・日本書紀の内容が、国史として影響力を得ていました。
八重垣神社を管理する人も、時の情勢には逆らえず、祭神を変えたのでしょう。
そして室町の頃の画家が記紀を元に、本殿を囲む壁に、この絵をしたためたのかもしれません。

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本殿裏手には奥の院「佐久佐女の森」(さくさめのもり)があります。

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ここはヤマタノオロチ退治の際、スサノオがクシナダヒメを隠した森と伝わっています。

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此処こそが「八重垣神社」を大人気の恋愛スポットと言わしめる場所となります。

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小さな森ですが、まるで結界が張られているかのように外界との空気の違いを感じます。

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稲田姫のおおらかな愛を感じ取れるような場所です。

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その奥に「鏡の池」があります。

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クシナダヒメが飲み水として、姿見の池として使っていたという伝説の池。

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ここに社務所でいただいた白い紙を浮かべるとご神託が現れます。

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紙が早く沈むと良縁が早く叶い、遠くに流れると遠方の人と結ばれると言います。

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小さな社が見下ろす池は、人の心を見透かすような、不思議な色をしていました。
伝承が正であろうと偽であろうと、人の浅はかさとは関係なく、聖地は聖地としてそこに太古からあり続けています。

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僕も占ってみることにしました。

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出雲から福岡を望めば、まさに西南。
この先も素敵な方々とご縁に結ばれますよう心より願います。

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