熊野大社(出雲):八雲ニ散ル花 53

顔を上げると、天宮山にうっすら朝霧がかかっていた。 敷地に湧き出た清水で手口をすすぐと、冷たさが身にしみて、意識が目を覚ます。 大田彦はおもむろに社の前に向かい、そこへ正座し祝詞を唱えた。 物部軍との戦いに負けた東出雲王…