興喜天満神社:斎王〜倭姫命世記を追う01

投稿日:

4160428-2018-05-26-10-14.jpg

奈良の長谷寺鎮守として鎮座する「與喜天満神社」(よきてんまんじんじゃ)は、長谷寺の寺領として伐採が禁じられてきた、455mの与喜山の中腹にあります。
そこは、古代大和国では最初に太陽があがる神聖な山として、天照大神降臨の地と祀られていたと云います。

4160429-2018-05-26-10-14.jpg

長い石段の途中にある社務所には、小ぶりな磐座が祀られていました。

4160373-2018-05-26-10-14.jpg

天照大神降臨の話は、『倭姫命世記』にある、「伊豆加志本宮」(いつかしもとのみや)の比定地とされていることに関係があると思われます。

4160374-2018-05-26-10-14.jpg

『倭姫命世記』(やまとひめのみことせいき)とは、天照大神の御神体である「八咫鏡」(やたのかがみ)が、崇神天皇の御所から離れ、伊勢神宮の皇大神宮(内宮)に落ち着くまでの各地還幸の事跡を記した書となっています。
当記は神護景雲2年(768年)、禰宜(ねぎ)の五月麻呂(さつきまろ)の撰と伝えていますが、実際は建治・弘安(1275-1288年)の頃、伊勢の神宮(伊勢神宮)の豊受大神宮(外宮)の神官をしていた「渡会行忠」(わたらいゆきただ)の撰であると云われるもので、偽書として名高い書物の一つです。

4160376-2018-05-26-10-14.jpg

富家の伝承を知った今となっては、その真偽を問うまでもないのですが、たとえ由緒が正しくなくとも、そこに長く祭祀する願いがあれば、そこはやはり聖地然としてくるものと思われます。
なのでのんびりとではありますが、倭姫命世記の比定地を訪ね歩いてみようと思います。

4160378-2018-05-26-10-14.jpg

長くきつい、坂道と石段の参道を登っていくと、興喜天満神社の聖域が見えてきました。

4160385-2018-05-26-10-14.jpg

階段は長くきついものですが、所々に磐座などがあり、楽しませてくれます。

4160387-2018-05-26-10-14.jpg

倭姫命世記は、その名の通り、「大和姫」(ヤマトヒメ)の還幸の様子が中心となって記されていますが、前半は、前任であった「豊鍬入姫命」(トヨスキイリヒメノミコト)の還幸について触れられています。

4160388-2018-05-26-10-14.jpg

比定元とされる「伊豆加志本宮」とは、豊鍬入姫が8年間奉斎した宮であると記されていました。

4160389-2018-05-26-10-14.jpg

その荘厳な社殿が姿を現します。

4160391-2018-05-26-10-14.jpg

当社の現祭神は、天満社とあるように祭神は、「菅原道真」公です。

4160394-2018-05-26-10-14.jpg

由緒によると、寛平の頃(890年頃)與喜山の樵夫(きこり)が仕事をしていた時、小屋に誰かが「これを祭れ」と木像が投げこんできたそうです。
その頃、長谷寺に菅原道真公が参詣に来られていたので、公の御作として樵夫は大切にそれを祀りました。

4160396-2018-05-26-10-14.jpg

天慶9年(946年)の9月18日の明け方、修行を積んだ武麿は高貴な翁の夢を見ました。
その2日後、現在の切石御旅所の地を通りかかると、高貴な翁が座っていたそうです。

4160400-2018-05-26-10-14.jpg

翁が川で禊ぎをした後、十一面観音を参り、瀧蔵権現に参ると、急に黒雲が湧いてきてその翁を包み、「私は右大臣正二位天満神社菅原道真である。私はこの良き山に神となって鎮座しよう。」と語ったと云います。

4160402-2018-05-26-10-14.jpg

本殿の両脇には、

4160403-2018-05-26-10-14.jpg

小さな社が立ち並んでいます。

4160398-2018-05-26-10-14.jpg

山中の社ですが、境内はとても清浄に保たれていました。

4160404-2018-05-26-10-14.jpg

また辺りには磐座も多数祀られています。

4160408-2018-05-26-10-14.jpg

これら太古の太陽神祭祀に関係があると云われているようです。

4160413-2018-05-26-10-14.jpg

幸神信仰につながる夫婦岩などもありました。

4160419-2018-05-26-10-14.jpg

c1d-2018-05-26-10-14.jpg

4160420-2018-05-26-10-14.jpg

磐座の先に裏参道があったので、歩いてみました。

4160421-2018-05-26-10-14.jpg

その道は苔の道になっていて、とても侘びています。

4160423-2018-05-26-10-14.jpg

往古に想いを馳せて歩いていると、長谷寺が姿を見せていました。

4160426-2018-05-26-10-14.jpg

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中