山形県尾花沢市、その山奥の一角に、大正ロマンあふれる温泉郷があります。
「銀山温泉」をちょっとだけ、訪ねてみました。
ガス灯のゆらめきに浮かび上がるノスタルジックな風景。
どこかで見たことあるような、そんな懐かしい空気に包まれています。
そこはとても狭い温泉郷ですが、のんびり時を過ごしたくなる何かがあります。
まるで千と千尋の世界に迷い込んだよう。
少々お高くてもいい、ここで一泊して長い夜を堪能しよう、そう思っていました。
しかしそれは叶いませんでした。
なぜなら銀山温泉では、おひとり様での宿泊を受け入れてくれる宿がなかったからです。
ならばせめてもと、車を走らせ、ちょっとだけ郷を散策させていただいたのです。
一軒のお茶処がありました。
暑かったので、店先にあったお水を一口いただきます。
美味。
思わず店内に足を運びます。
夜は酒処となるよう。
景色を楽しみながら待っていると、
注文した、冷たいぜんざいがやって来ました。
疲れた体に甘味が沁みます。
外に出ると、ずいぶん暗くなっていました。
1986年にNHK朝の連続テレビ小説「おしん」のロケ地として大きな注目を浴びた銀山温泉。
どうやって訪ねたら良いのかわかりませんが、雪景色はまた格別だと言います。
近年は外国人観光客数も激増という僻地の温泉郷。
できればやはり、一泊したかったのでした。