美ら海水族館すぐ近くの備瀬地区にある「フクギ並木通り」を散策しました。
備瀬集落は沖縄本部半島の先端に位置し、台風などから集落を守る防風林としてフクギが植えられています。
集落の中央を縦断する道はメインストリートとなっており、比較的広めの道となっています。
しかし備瀬集落の雰囲気をより楽しめるのは、むしろ側道の方で、細まった道に覆いかぶさるように林立したフクギの表情に心癒されます。
備瀬集落はフクギの森のようになっていますが、集落というだけあって、住宅や拝所など、人の生活もそこにあります。
そのちぐはぐさが何とも不思議な魅力となっています。
フクギはオトギリソウ科の木で、フィリッピン原産の常緑広葉樹。
沖縄県が北限になるそうです。
県内には、約500年ほど前に東南アジアから移植され、防風林として沖縄各地の集落を風、潮などから守ってきました。
まるでふしぎの森に迷い込んだような錯覚を覚えますが、
唐突に民家やショップに行き着き、驚くことも。
中には宿や食事処もありました。
15分も歩けば岬の先端まで行けます。
そこは天気が良ければ、美しい海が見れるようです。
潮が引けば、さらに離れ小島にも渡れるそうで、その先には燈台もあります。
早朝に訪れた備瀬でしたが、朝早くからお掃除をされている集落の方などがいらっしゃって、2,3見どころなど尋ねてみましたが、皆さん快く会話に応じてくれます。
フクギのオーラを浴びていると、人もおおらかになるのかもしれません。
天気が良ければ帰り道は海岸線を歩くのも良さそうです。
備瀬のフクギ並木道には、いくつかの見所が用意されています。
集落の中心あたりにそびえ立つガジュマル。
備瀬フクギ並木道のシンボルとなりつつあるようですが、その足元に小さな石があります。
案内板には区画割りの基準として利用された石とありましたが、地元の方に尋ねると、これは元は道の真ん中にあってお地蔵さんとして祀られてたと教えていただきました。
今も祭祀が行われ、この石は男の地蔵、少し離れた場所に女の地蔵もあるとのことでした。
シンボルツリーといえばこちらもそう。
夫婦福木です。
無残に打ち付けられた戸板が気になりますが、2本のフクギが根元付近でくっついています。
真ん中にくっついているのは「オオタニワタリ」でしょうか、まるで夫婦が子を抱いているようですね。
並木道に忽然とあるこの石壁は文化財なのだそうです。
100年前に備瀬のイノーと呼ばれるサンゴで囲まれた浅い海の砂岩で作られた屋敷の壁。
そんな古いものがしっかりと残っているのです。
さて、駐車場に戻ってきました。
そこには樹齢350年のコバテイシの老木が屹立しています。
その少し奥に、
見事なフクギのアーチがありました。
誘われるように奥へ歩いて行くと、
エメラルドグリーンの海に浮かぶ伊江島が見えていました。
心地よい朝の散歩に、心もふくふくになりました。
偲フ花様
やはりここにもハングルが…
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ええ、私も気づいておりましたが…
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