神無星

投稿日:

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「神はいたか」

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歳を経てなお若々しい母を見て思う。
自分もあと20数年であの歳になるのか。
0歳と20歳は、まるで別次元の年齢差に感じるが、50と70ならそれはついこの間、というくらいの差でしかない。
そのくらい10年という月日は、僕には既にわずかな時間でしか無くなっている。
つまり、人生など矢の如し、セミの一生となんら変わらないのである。

この人間の社会構造の深淵を、少し垣間見させていただくという貴重な経験を得た。
が、そこで僕が知ったのは、人のどうしようもない愚かさだった。
救い難い。

年に100社は神社を訪れる僕が、「神」について触れる前にまず言っておきたいのは、この世に「悪魔」は間違いなくいる、ということ。
人は結局のところ、右の悪魔か左の悪魔かに翻弄される生き物である。

日本には古来、「鬼」はいても「悪魔」はいなかったことを古代史を知ることで学んだ。
日本の「鬼」とは、時の大和王朝にまつろわなかった民々を呼んだもので、基本的には歴史的敗者にすぎない。
なので、どことなく彼らの物語は哀しさをまとっているものである。
日本人は人を食べない。
鬼も人を食べない。
悪魔は人の血肉を欲するもの。
鬼子母神を代表とする「人食い鬼」は、仏教と共に渡来した悪魔であり、古来の日本には鬼はいても悪魔はいなかった。

悪魔はどこから生まれたのか?
それは「唯一神」を信奉する人々が、異教の神を受け入れられず、それらを悪魔と定義したものが始まりだという。
日本はアニミズムによる多神教信仰なので、異教の神を排他することもなく、鬼神はいても、悪魔は生まれなかった、と考えることもできる。
しかし悪魔の誕生の秘密は、宗教によるものよりも、もっと根源的なところにある。
「悪魔」とはつまり、人間が不完全なまま成熟し、傲慢に成り果てた先に、人類そのものを自ら滅させるために巧妙に仕組まれたシステムである。
人間は富を得、権力を得続けていくと、自然と腐り果てるように仕組まれているのである。
それは我が国の政治家の一生を見れば、一番わかりやすい。

悪魔の最大の功績は、人間界に「貨幣」をもたらしたことだという。
経済が物々交換で為されていた頃は、働く者が労に見合った富を得て、しかもその富は消費期限があるものなので、他者へ程よく分配されていた。
つまり皆が生きるために働き、生きるために助け合う社会だった。
しかし貨幣が生まれたことで、富を蓄積することが可能になり、やがて知恵のあるものは富を独占することを知る。
ここに極端な貧富が社会に生まれた。
富を得たものは「支配力」という甘美な麻薬に溺れ、どこまでも際限なく支配域を広げないとおさまらないという病魔に侵されていく。

貨幣そのものに価値があった頃は、まだ富が制約されていた。
しかし貨幣は単なる紙へと進化し、更に近年は電子マネーへと移行している。
つまり、富を持つものは、この先何の制約もなく、制限なく、無限に富を蓄積していけるようになったのだ。
しかも精力的に電子決済、電子マネーを扱う会社のキナ臭いこと。
さらにTVで芸人がしきりにこれを拡散させる様を見るに、確信に至る。

欲も極まり、悪魔に完全に魂を喰われてくると、人は他者を搾取し、食を侵し、種を減らそうとするようだ。
日本人も随分、生まれくる子供の数が減った。
性差は操作されジェンダー化し、子が生まれにくい体質に変えられている。
そうして人類は滅んでいくのであるが、死に際してやっと気づくのである。
積み上げた富の、なんと無価値なことか。

古代に倣って旧暦でいけば、今からが「神無月」である。
矢のように過ぎる光陰に、真に残る価値を探す人生も、それほど長くはないと知る。

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