四国八十八箇所霊場の第五番札所、「無尽山 荘厳院 地蔵寺」(むじんざん しょうごんいん じぞうじ)です。
山門をくぐると、見事な大銀杏が黄金色に色付いていました。
本尊は延命地蔵菩薩で、胎内仏として勝軍地蔵菩薩が収められているそうです。
本尊真言「おん かかかびさんまえい そわか」
ご詠歌「六道の 能化の地蔵 大菩薩 導き給え この世のちの世」
寺伝では、弘仁12年(821年)に嵯峨天皇の勅願により、空海が勝軍地蔵菩薩を自ら刻み、本尊として開創したと云います。
更に宇多天皇の頃、浄函上人が熊野権現の託宣によって霊木に2尺7寸(約80cm)の延命地蔵尊を刻み、大師が刻んだ地蔵菩薩を胎内に納めたと伝わります。
本堂左手、不動堂の裏側に石段があり、少しのぼったところに奥の院があります。
ここにコの字型の堂と回廊があり、
五百羅漢が安置されています。
とはいえ、大正4年参拝者の失火で罹災しており、その数は200ほどになってしまったとのこと。
やや滑稽にも見える喜怒哀楽の表情の羅漢は、一種異様な雰囲気を放っていました。