四国八十八箇所霊場の第七番札所、「光明山 蓮華院 十楽寺」(こうみょうざん れんげいん じゅうらくじ)です。
本尊は阿弥陀如来坐像、脇侍は観音菩薩立像と勢至菩薩立像で3躰とも鎌倉期の作と伝えられます。
本尊真言「おん あみりた ていぜい からうん」
ご詠歌「人間の 八苦を早く 離れなば 到らんかたは 九品十楽」
遍照殿の額がかけられた中門は中に入ることができ、上層に登っていくと愛染明王が鎮座しています。
寺伝によれば、弘法大師・空海がこの地に逗留した際に阿弥陀如来を感得し、楠にその像を刻み本尊として祀ったとされます。
が、例によって天正10年(1582年)に長宗我部元親の兵火によりすべてが焼失。
幸運にも、本尊・脇仏・舎利仏など大切なものは住職真然と弟子が運び出し大門ケ原に安置することができたのだそうです。
ただ弟子は矢に射られ亡くなったようで、なんとも無念な話です。