四国八十八箇所霊場の第六番札所、「温泉山 瑠璃光院 安楽寺」(おんせんざん るりこういん あんらくじ)です。
本尊は薬師如来。
本尊真言「おん ころころ せんだりまとうぎ そわか」
ご詠歌「かりの世に 知行争う むやくなり 安楽国の 守護をのぞめよ」
竜宮城を思わせる山門が美しいです。
当寺では温泉が湧き出ており、宿坊も人気で山名の由来にもなっています。
と、ありゃ、境内での撮影は難しいよう。
神社でも稀にありますが、綺麗な境内の寺院だけにブロガーとしてはとても残念。
やむなく山門から、可能な限りの撮影を試みます。
寺伝によれば弘仁6年(815年)に現在地よりおよそ2km離れた安楽寺谷に、弘法大師・空海が堂宇を建立し薬師如来を刻んで本尊としたと云います。
本尊の薬師如来坐像は、昭和37年(1962年)、当寺の住職にすすめられて妻の難病平癒祈願のため四国遍路を続けていた夫婦が、遍路途中に病気平癒をした報恩のために奉納したもので、43cm程の古来の本尊を胎内仏として納められているのだそうです。
空海が刻んだ本尊じゃないんかい、って思いましたが、当寺は例によって天正年間に長宗我部元親の兵火により焼失したらしく、空海の薬師如来像も燃えてしまったのでしょう。
元親、代々まで祟られるんじゃね。
境内には「逆松」や「太子駒つなぎの石」など面白いものもありましたが、撮影は断念。
紅葉に背光差す多宝塔はあまりに美しかったので、一枚だけ拝借させていただきました。