四国八十八箇所霊場の第十七番札所「瑠璃山 真福院 井戸寺」(るりざん しんぷくいん いどじ)。
街中にあって割と大きな寺院です。
立派な山門には、大きなわらじが。
本尊は聖徳太子作と伝えられる七仏薬師如来。
また、脇仏の日光・月光菩薩像は行基菩薩の彫造と伝えられます。
本尊真言「おん ころころ せんだりまとうぎ そわか」
ご詠歌「おもかげを うつして見れば 井戸の水 むすべば胸の あかや落ちなん」
本堂前の大師像は「雀大師」と名付けられており、東日本大震災に遭われた方が奉納したもののよう。
寺伝によると創建は673年、阿波の国司に隣接し天武天皇が勅願道場として建立したとしており、七堂伽藍、末寺12坊を誇る壮大な寺院だったと云います。
また当初は「妙照寺」と称していました。
弘仁6年(815年)に空海が七仏薬師如来を拝むため訪れた時、十一面観世音菩薩を刻んで安置したと伝えられます。
その際に土地の人々が水不足で困っていることを知り、自らの錫杖で井戸を掘ったところ、一夜にして清水が湧き出したそうです。
そこで付近を「井戸村」と名付け、寺名も「井戸寺」に改めたということです。
境内に、日数を限定して日参すると願が叶うとされる「日限大師堂」(ひかぎりだいしどう)があります。
その中に大師が一夜にして掘ったという「おもかげの井戸」があります。
水をのぞいて姿が映れば無病息災であるが、映らない場合は3年以内に不幸があるということです。