石原岳堡塁を見て、佐世保軍港時代の遺構に興味が湧きました。
僕の専門ではありませんが、いくつか訪ねてみることにしました。
佐世保港の一角に「前畑地区倉庫群」「干尽倉庫群」と呼ばれる遺構があります。
赤みを帯びたレンガでできた倉庫、
白っぽいレンガの倉庫などがありますが、
一番目を引くのは道路に面したこの石造りの巨大な倉庫。
レトロな風合いがとてもロマンティックです。
前畑一号倉庫と呼ばれていたこの建物は、第二次世界大戦終戦まで旧帝国海軍の弾薬庫として使われていた倉庫だということです。
なかなか雰囲気ある撮影スポットではありますが、今は西九州倉庫(株)さんの持ち物で、今も倉庫として使われています。
大きなトラックやフォークリフトが忙しそうに行き来していますので、邪魔にならぬ間にお暇させていただきました。
「田島岳高射砲台跡」を見るために、弓張岳へ登りました。
弓張岳には「弓張岳展望台」があります。
展望台の裏手奥を探っていると見えてきました。
不思議な丸く窪んだドーム。
壁面は四角に窪んでいます。
この穴は弾薬庫であり、高角砲がどこに向いていても素早く給弾できるようにと工夫されたものだそうです。
田島岳高射砲台は昭和13年(1938)に設置されました。
来襲した敵機を迎撃するため装備された「98式10cm連装高角砲」は、 砲身長が65口径(6.5m)と長く、最大射程は18,700m、最大射高は13,300m、 発射速度は毎分19発という当時の世界最高水準の性能を誇ったと言われています。
またこの高角砲は、秋月型駆逐艦の主砲としても搭載されています。
当地にはこの98式高角砲が3基あったそうですが、現在その砲座跡が残されているのは2基となっています。
こちらがもう一つの砲台跡。
近辺には他に「指揮所跡」や「弾薬庫跡」があり、
広く窪んだ「電波探信儀跡」がありました。
この中心には、日本海軍が初めて実用化した対空射撃用の仮称4号電波探信儀1型(41号電探)1基が装備されていました。
レーダーの開発が遅れていた日本海軍は、戦利品として手に入れた連合軍のレーダーを参考に昭和18年(1943) 夏頃に試作に成功し、昭和19年(1944年)11月に国内で初めて田島岳高射砲台に装備されたといいます。
記録によるとこの田島岳高射砲台では6回の対空戦闘を行い、佐世保空襲の際には電測射撃14回、136発の発砲を行ったとされています。
せっかくなので展望台まで足を延ばしました。
そこからは倉庫群や
海軍の船などが見えていました。
当地はナビでは弓張岳と表記されますが、当時の海軍では田島岳と呼んでいたのだそうです。
第2展望台からは九十九島の平和な景色が広がっていました。
色々なところ行かれるのですね。
いいな〜。
私は基礎疾患が有るので出かけられません。
これからも写真とコメント楽しみにしています。
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今は基礎疾患のある方の外出はリスクが高いですね。
場所や状況にもよると思いますが、命がけとなると慎重になります。
僕も公共機関を使っての遠出は避けています。
自家用車で行ける範囲で、基本的に屋外で、人が少ない場所で面白そうなところを探し回っています。
小さな美容室なので、1週間営業停止にでもなれば、店を失いかねません。
早く安心して旅ができる日を待ち望んでいます。
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そうですね。
深刻な問題です。
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