福岡で風鈴といえば「かえる寺」でしょ、と聞いたので、行ってみました。
かえる寺というのは通称です。
その名の通り、駐車場から、
参道・境内に至るまで、
とにかくかえる尽くしのお寺。
かえるの石塔まであります。
正式名称は「清影山 如意輪寺」(にょいりんじ)。
真言宗御室派の寺院で、729年、孝謙天皇の勅願による行基の開創と伝わる歴史ある寺院です。
今日は雨になってしまいましたが、むしろこのお寺は雨の日の方が、かえる地蔵も生き生きとして参拝日和です。
江戸時代初期には衰退して茅舎1堂のみとなっていましたが、古刹を惜しんだ久留米藩主の「有馬忠頼」によって再興されたと云います。
門番の仁王もかえる。
安永7年(1778年)には、久留米藩主「有馬頼徸」により筑後三十三観音霊場第8番札所とされました。
さて、参道の方から、チリンチリンと涼しげな音色が聴こえてきます。
大きな木の枠組みには、無数の風鈴が吊り下げられています。
風にそよぐ風鈴。
透明なガラスには可愛い絵柄が描かれています。
風鈴のトンネルは階段部分にも連なっていて、参道全体を覆っています。
一歩踏みしめるたびに鈴のような軽やかな音が鳴り、とても幻想的。
階段の上も、ほぼ境内を埋め尽くす形で風鈴が吊るされていました。
この風鈴は2500個あるそうで、3000個程度まで増やす予定なのだそうです。
風鈴をよく見れば、願い事が書かれた短冊が下げられています。
風鈴は1個500円で販売されていて、願い事を書いて奉納するシステムです。
つまり持ち帰りは不可。
色々ある絵柄のデザインを選ぶのも楽しそうです。
ところでかえる寺は、何故こんなにかえるだらけなのか。
きっかけは、ご住職が25年程前に中国へ旅行した時のこと、骨董屋で見つけた翡翠のかえるの像を買ったのが始まりだったそうです。
かえるは腰が低く、常に前へと飛び跳ね、目的を達成すると云われており、古くより中国では仙人の使いとされていたそうです。
当時京都に住んでいたご住職は、実家の寺院を継ぐのに、気持ちを新たにかえるという思いもあったとのこと。
境内のかえる像の数は3000とも、5000ともいう数だそうで、
境内の奥にある、ご住職のコレクション部屋も見学することができます。
さて、とてもユニークな寺院ですが、本当にユニークなのはご住職ご本人です。
以前うちのスタッフが参拝に訪れると、ご住職は境内でギター片手に引き語りをなさっていたと伺っております。
しかしユニークなばかりでなく、本尊はとても珍しい日本で唯一の「如意輪観音立像」で、福岡県指定文化財なのだそうです。
いつでも如意輪観音像を拝むことはできますが、それは秘仏である御本尊の身代わり「前立本尊」です。
奥に「木造如意輪観音立像」が秘仏として安置されていて、12年に一度、次は2015年に開帳されるそうです。
さて、この風鈴祭りは10年以上も前から始まっていたそうです。
期間は毎年7月~9月。
知りませんでした。
コロナは残念ながら遠方の旅を僕から奪ってしまいましたが、おかげで地元の素敵な場所を再確認することが、たくさん叶いました。
これも神仏のご利益か、日頃の行いか。
自分を幸せにするのは、常に自分次第であると再認識したのでした。
カエルがたくさん!!
つい先日、リゾート内にカエルの置物がたくさんあるホテルに滞在していたので、なんかデジャヴしちゃいました(^-^;
それにしても、こちらの風鈴もすごいですね(^^)/
音が聞こえてきそうです(*^^)v
いいねいいね: 1人
こちらの風鈴祭りは10年以上からやっていたそうですが、僕としたことが最近知ったばかりです。
かえるの像は表情もさまざまで、見ていて楽しいです。
お寺を身近なものに感じて欲しいという、ご住職のアイデアだそうです。
いいねいいね: 1人