神々の里「高千穂」。
その深淵に巨石に埋まるようにある、小さな集落があります。
「土呂久」(とろく)といいます。
豊玉姫が鎮座するという「祖母山」の中腹、
細い林道を延々と車を走らせます。
道には落石の形跡がいたるところにあります。
こんなところに村があるのか、不安になるころ、その場所は見えてきました。
山間の小さな傾斜に広がる棚田。
しかし、その棚田には、他では見た事の無いものが鎮座しています。
不思議ないくつもの巨石。
車を降りて見ると、清流が流れていました。
ネットで「土呂久」を調べてみると、かつてこの近辺は鉱山だったようで、その鉱毒である砒素中毒に悩まされた歴史があるようです。
棚田の他には、茶畑がありました。
それにしても、たまたまそこに巨石があり、たまたまそこに棚田を作ったのだろうけど、不思議な景観です。
僕は田植えの時期に訪れましたが、稲が育った頃、収穫の頃の景観は、さらに美しいだろうと思います。
しかしまた改めて訪れるか、というとちょっと考えてしまうくらい、アクセス厳しい場所にあります。
それゆえの秘境と言えるのかもしれませんが。