中畑神社:八雲ニ散ル花 アララギ遺文篇 06

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宮崎の秘境のひとつ、高千穂の「中畑神社」は雲海の景勝地「国見ヶ丘」(くにみがおか)の裏側にひっそりとありました。

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国見ヶ丘は雲海の景勝地。
この丘は標高513mの場所にあり、西に阿蘇五岳、北に祖母連山、東に天香具山、高天原、四皇子峰や高千穂盆地などが眺望できます。

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神々しい山々を望むことができる国見ヶ丘は、神武天皇の孫である「建磐龍命」(たていわたつのみこと)が、九州統治の際に立ち寄って国見をしたという伝説が名の由来となっていますが、ここに出雲族がいたとするなら、朝日が昇る聖山を崇める祀りの庭「霊時」(れいじ)だったのではないかと空想します。

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さて、そこそこ広い国見ヶ丘の表道と反対の裏道は、車の離合も難しいくらいに狭い道でした。
そんな細い道を10分ほど走らせると「中畑神社」にたどり着きます。

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立ち込めた霧のせいもあり、厳かな雰囲気に包まれています。

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幻想的な杉の巨木が林立する参道を歩いていきます。

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そこには幻想の異世界が広がっていました。

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インバウンドでも盛り上がっていた高千穂ですが、ほとんどの人が高千穂峡から高千穂神社天岩戸神社へと続く観光コースのみを訪ね、そして帰っていきます。
それは言わば表の高千穂。
秋元神社やこの中畑神社のような、裏の高千穂を知らずにいるのは、神話・神秘ファンとしてはもったいないことです。

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中畑神社の御祭神は「健磐龍命」。
ここは阿蘇神社の外宮となります。

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健磐龍命は神武天皇の子「神八井耳」の子孫であると伝えられます。
『阿蘇郡誌』によると、健磐龍は神武天皇に西海鎮撫を命ぜられました。
健磐龍は山城国宇治の郷から宮崎に至り、延岡から五ヶ瀬川をさかのぼります。

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そして国見ヶ丘へ到達、その後さらに川を遡り、一行は御嶽山の麓でしばらく留まった様子です。
御嶽から馬見原に入り、幣立宮を建てて草壁に。
そこで阿蘇都姫を娶った後、阿蘇入りを果たしました。

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阿蘇地方では、健磐龍が鬼八(きはち)を退治した話が語り継がれ、鬼八の霜の呪いをなだめるため、火焚神事が今もしめやかに行われています。
この話、高千穂で伝えられる三毛入野と鬼八の話にそっくりです。

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鬼八は高千穂で三毛入野に、阿蘇で健磐龍に、2度も成敗されたのか?
いや、場所的にも近似するこの伝承は、一つのことを伝えていると考えるのが普通です。

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高千穂で三毛入野は、神武東征に同行し、途中で引き返して高千穂入りしたように伝えられていますが、彼はそのまま大和入りしています。

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正平元年(1346年)に後醍醐天皇の遺詔に従い浮羽に来た「山北四郎永高 」は三毛入野の子孫だったようです。
後年高千穂入りした三毛入野家が祭神を書き換えた、ということかもしれません。

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帰り際、参道入り口に鎮座する、この御神木の圧倒的な存在感に誰しも驚愕するでしょう。

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まるで「メデューサ」のように枝を振り乱した御神木。
阿蘇系の神社には、こうしたうねる枝振りの木が多く見受けられますが、これはおそらく裏杉(うらすぎ)とよばれるもの。

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日本の杉には生育地によって、大きく「表杉」と「裏杉」に分類されます。
太平洋側の杉が表杉、日本海側の杉が裏杉です。
杉といえばすっとまっすぐに伸びるイメージがありますが、それは表杉のこと。
裏杉の特徴は、枝が暴れたり垂れさがったりし、枝が地面に着くとそこからまた根が出てきたりします。
伐採した幹からまた新たな枝が生えたりして、その姿は更に歪になることも。

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高千穂や阿蘇の大地は命のエネルギーが溢れ出しているのか、そのような異形の巨木たちに驚かされるばかりです。

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