三峯神社・中編:八雲ニ散ル花 出雲屋敷篇 番外

投稿日:

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講のシールがベタベタ貼られた鳥居には、「奥宮」の扁額が掲げられています。
ここからショートカットして奥宮への入口へと向かいます。

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駐車場のそばを通り過ぎ、更に社殿と反対の方向にずいずい進んでいくと見えてきました。
奥宮参道入口です。

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舗装された、歩きやすい道が続きます。

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杉並木も心地よい。

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これは楽勝だな、そんな気持ちにもなっていました。

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すると白い鳥居が、そんな僕の気の緩みを蔑むように立っています。

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そこから明らかに道の様子が違います。

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しかもこれ、森のくまさん案件です。

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登山中に熊の親子に襲われる事案が発生!

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こんな山と思ってもご注意を!
おいら一人旅ですよ。
家の人にはどこ行くか言っていないよ。

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とりあえず、武器を手に取りダンジョンへ向かいます。
・・・CHIRICOは木の杖を手に入れた!

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杖があると山道は断然歩きやすいです。
熊野の道案内、ヤタガラスの三本足の一本は木の杖だったと思っています。

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旅先ではいろんな動物に遭遇します。
雪で膝まで埋まった時、目の前をイノシシの親子が通り過ぎて行ったこともありました。

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が、まだ熊には出会ったことがありません。
というか熊に出会った時が僕のライフもゲームオーバーでしょう。

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一応常に熊よけの鈴は持っていますが、それだけでは心もとない時は、iPhoneの最大音量で音楽を流すことにしています。

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てか地味に根っこに足取られまくりです。
木の根道、おそるべし。

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最初の鳥居から15分ほどが経過。
二つ目の鳥居に着きました。

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奥宮は妙法ケ岳(標高1329m)の山頂に鎮座しており、参拝は片道約2.5kmの登山となります。

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何か意味ありげなピラミッドがありました。

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奥宮は毎年5月3日が山開き、10月9日には山閉の祭事がおこなわれます。

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山閉の後でも登山は可能ですが、10月7日のこの日はギリギリ山閉前だったので意を決して登山しています。

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この二つ目の鳥居から先の道が、本当にきつい。

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途中、ちょっとだけダンノダイラのような平地があったのが救いでした。

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奥宮までの登山は一般に90分ほどと記されています。

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しかし健脚な人は60分ほどで登る人もいるようで、まずはその60分を目指して登っていきます。

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と大きな岩が目につきました。

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手前にロープが張ってあり、いかにも立ち入りを禁じる雰囲気。

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これはちょっと、アレなんじゃないですかね、祭祀跡ですよ。

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登山の途中にこんな岩軍団みちゃったら祀っちゃうでしょ、ふつう。

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ストーンサークルっぽい感じもしますけどね。

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と岩群に興奮していたら、緩やかな道になっていました。

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緩やかではありますが、道が細く、滑落しそうでちょっとビビります。

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少し歩いたら見えてきました、

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3つ目の鳥居です。
この鳥居は白いです。

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そこからは小さなアップダウンが続きますが、

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足元に石も増えて、やはり歩きにくい。

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なんか地面から生えている石や

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でっかい岩もあります。

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歩きます。

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岩です。

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歩きます。

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岩です。

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張り出た岩です。

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どれもこれも磐座に見えてきます。

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台風や雷でぶち折れた巨木も目立ちます。

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木の根道トラップも健在。

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これなんか、いかにも祭祀してそう。

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まだまだ道は続きます。

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木の根道は木の根を踏んで歩くと楽ですが、木を傷めてしまうのでなるだけ根を避けて歩きます。

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大きな峰が見えてきましたが、奥宮はここではありません。
この先にある峰になります。

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と、ありました、四の鳥居。
小ぶりな鳥居ですが、古びた木が侘びて神々しい。

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赤い奥宮の文字も尊いです。

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この四の鳥居を過ぎたら、奥宮まではあと少しだと聞いています。

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頑張ります。

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頑張ります。

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これまた唐突に鉄の階段がありました。

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ここでこれまで僕の足を助けてくれた杖をジェットソン。

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登って、

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降りていきます。

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階段を降りていると、左手に巨大な磐座を発見!

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これは間違いなく磐座でしょう。

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大きな磐座がこれで、反対側の斜面を見ると

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棒状のこんな岩を発見!
こんなん見つけたら、大彦も豊彦もにんまり、サイノカミを祀ろうってものです。

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三峯神社ってやっぱり出雲系の匂いがプンプンします。

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妄想を膨らませつつ歩いていくと、見えました、最終ステージ。

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登ります。

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最後は鎖場。
よじ登って、

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到着~っ!
ここまで約60分、だいたい目標通りのタイムです。

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展望台っぽい台からは

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地蔵峠や霧藻ヶ峯、白岩山、雲取山が続く尾根を見渡す絶景が見れるはずですが、雲がかかっています。

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狭い山頂部にこじんまりと祀られた三峯神社奥宮。

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その社の前にもお犬さまが鎮座していました。

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日本武尊が東夷平定の帰りに三峯に伊弉諾尊・伊弉册尊を祀った時、道案内をつとめたのというのがオオカミだったと伝えられます。
その忠実さと勇猛さによって三峯神社の神使(眷属)となりました。

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社記によると、享保12年9月13日の夜、日光法印が山上の庵室で静座していると、山中から狼が群がって境内に充ちてきたのだと云います。
法印は、これを神託と感じて猪鹿・火盗除けとして山犬の神札を貸し出したところ霊験があったとされます。

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これらをもって、御眷属信仰・山犬信仰が、三峯講の働きもあって三峰信仰の中心となっていきました。

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この眷属(山犬)は1匹で50戸まで守護すると言われています。
文化14年(1817年)12月14日に各地に貸し出された眷属が4000匹となり、また文政8年(1825年)12月2日には5000匹となり、それぞれ山犬信仰の広まりを祝う式が行われたそうです。

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明治後期の文献と思われる「御眷属拝借心得書」には、「御眷属を受け家へ帰られたならば、早速仮宮へ祀られ注連縄を張り、御神酒・洗米を土器に盛り献饌し、不潔の者の立ち入らぬようにされたい」と記してあります。

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奥宮の左端に秩父宮殿下御登山記念碑があります。

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その奥へちょっと足を踏み入れると、

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木の根が絡みついた岩が突き出ています。

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岩先へゆっくり歩み出ると、

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超☆絶☆景!

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左から右へと続く尾根の先には、三峯神社の建物がわずかに見えています。

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しかしこの岩の先は紛うことなき断崖絶壁。
柵もなければ安全ネットもありません。

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景色に見とれて足を踏み外せば命は無いので、早々に引き返しました。

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そして下山し、改めて御本社参拝です。

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2件のコメント 追加

  1. 8まん より:

    CHIRICOさんお疲れさまでした。健脚時間で奥宮とは流石です。私の時はもう少し掛かりました。
    秩父といわず山奥地は本来、人の行き来する場でなく山に住む動物の居場所、こちら側の配慮が必要なんだろなと。
    ちなみに熊ではないですが三重の伊射波神社に向かう途中で野生の猪に遭遇したことがあります。
    その時は男三人だったので、猪は私達の横を抜けて行きましたがまさに猪突猛進。ヒヤリとしました。一人だったら襲われてたかもしれません。
    CHIRICOさんも無事でなによりです。(笑)

    いいね: 1人

    1. CHIRICO より:

      たしかに、あの世界は僕らのものでは無いと思われますね。
      お客としての配慮は大切です。
      それを忘れなければ、暖かく迎えてもらえるものです。

      なるほど、伊射波神社はまだ未参拝ですが、そんなところにあるのですね。
      伊勢もまだまだ訪ねたい場所がたくさん残っていて、数回は予定を組まなくてはなりません。
      千葉方面も来年早々には行きたいのですが。

      いいね

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