東の大きな山を賀毗禮之高峰(かびれのたかみね)という。そこには天津神がおられ、名を立速日男命(たちはやひおのみこと)と申し上げ、またの名を速経和氣命(はやふわけのみこと)といった。 元は天より降り、松澤の松の木の八俣の上…
月: 2021年7月
大甕倭文神社:八雲ニ散ル花 東ノ国篇 16
時に二神にして曰く「天に惡神あり、その名は天津甕星、亦の名を天香香背男という。」 ー 日本書紀 巻第二 神代下 国譲り神話のサイドストーリー、「大甕倭文神社」(おおみかしずじんじゃ)を訪ねました。 「おおみか」の名は、「…
酒列磯前神社:八雲ニ散ル花 東ノ国篇 15
茨城県ひたちなか市の「酒列磯前神社」(さかつらいそさきじんじゃ)を訪ねました。 先の「大洗磯前神社」と二社でひとつとされ、海岸沿いに7kmほど離れた位置に鎮座します。 約300mの長い参道は社叢のトンネルになっていて、一…
大洗磯前神社:八雲ニ散ル花 東ノ国篇 14
斉衡3年(856年)、常陸国鹿島郡の大洗磯前に降り立つ神があった。 海水で塩作りを生業とする者、夜半に海を望めば、そこに光り輝くものを見た。 翌日、海辺には二つの奇妙な石がある。 それは両方とも一尺ほどの神が造ったとしか…
息栖神社:八雲ニ散ル花 東ノ国篇 13
東国三社の最後の一つ、「息栖神社」(いきすじんじゃ)へとやって来ました。 茨城県神栖市にある息栖神社は、東国三社の中でも、ちょっと異質な感じがしました。 息栖神社の駐車場に車を停めたら、すぐに境内が見えますが、 ここは反…
大戸神社 / 側高神社/ 沼尾神社 / 坂戸神社:八雲ニ散ル花 東ノ国篇 12
東国三社の鹿島神宮と香取神宮には、それぞれ重要な二社の境外摂社があります。 東国三社参りではつい見落としがちですが、訪れる価値のある神跡が、そこにありました。 【大戸神社】 「大戸神社」(おおとじんじゃ)は、香取神宮の真…
枚岡神社:八雲ニ散ル花 東ノ国篇 番外
大阪と奈良の境に連なる生駒山麓、その木々に囲まれた幽玄な杜に「枚岡神社」(ひらおかじんじゃ)があります。 枚岡神社は河内の国の一の宮で、「かおり風景100選」に選ばれる梅の名所でもあります。 参道を進むと狛犬ならぬ狛鹿が…
香取神宮:八雲ニ散ル花 東ノ国篇 11
御子がその太刀を手にすると、熊野の荒ぶる神は、瘴気を含む空気とともに、一閃のもと斬り伏せられた。 昏倒した兵士たちもこれを機に意識を回復して行く。 「高倉下よ、この太刀はただの太刀ではない。いったい其方はどのようにしてこ…
鹿島神宮:八雲ニ散ル花 東ノ国篇 10
「ついにマズいやつがやって来たか」 暗雲に包まれる出雲の空を見上げ、オオクニヌシはこぼした。 見れば、荒れる稲佐の浜に、三柱の神の姿が、雷光の影となって映っている。 中心の男は剣の柄を波に立たせ、その切っ先に胡座で坐して…
静神社:八雲ニ散ル花 東ノ国篇 09
茨城県那珂市の常陸国二宮「静神社」(しずじんじゃ)を訪ねます。 この神社の由来について富氏は、伯耆国の倭文神社から移住して来た建葉槌の末裔が建てたのだと話してくださいました。 銅の二の鳥居から先は、それなりにきつい階段を…
船橋大神宮(意富比神社):八雲ニ散ル花 東ノ国篇 08
関東の伊勢、「意富比神社」(おおひじんじゃ)を訪ねます。 当社は千葉県船橋市の街中にある神社で、「船橋大神宮」(ふなばしだいじんぐう)とも呼び親しまれています。 創建について、社伝では景行天皇40年、日本武尊が東征の折に…
姉埼神社:八雲ニ散ル花 東ノ国篇 07
ヤマトタケル伝承の「姉埼神社」(あねさきじんじゃ)を訪ねてみることにしました。 そこは千葉県市原市姉崎になります。 参道に入ってすぐ左手に鳥居がありました。 その先にあったのはなんと「龍宮神社」。 祭神はあの「豊玉姫」で…