大瀧神社・岡太神社

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今から1500年ほど昔、継体天皇が男大迹王(をほとのおう)として、まだ越前におられた頃のことです。
岡太川上流の宮ヶ谷というところに、ある日みめ麗しい姫が現れて言いました。

「この村里は谷間であって田畑が少なく、さぞ生活に困っておろう。しかしこの村は清らかな谷水が流れ、豊かな緑の木々に恵まれている。これからは紙を漉いて生活を立てるが良い」

姫は上衣を脱いで竿にかけ、ねんごろに紙漉きの技を授けました。
村人はとても喜び、姫のお名前をお尋ねすると、
「 岡太川の川上に住むもの」とだけお答えになり、そのまますうっと消えてしまいました。

それから後は、 村人はこの姫神を「川上御前」(かわかみごぜん)と崇めて 岡太神社を建ててお祀りし、教えに背くことなく今日まで紙漉きの業を伝えてきたのです。

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福井県越前市大滝町に鎮座する「大瀧神社・岡太神社」(おおたきじんじゃ・おかもとじんじゃ)を訪ねてきました。

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一ノ鳥居からしばらく進むと、ぐっと山の雰囲気が増し、ニノ鳥居が姿を現します。

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訪問時は秋も深まる頃のこと、朝の冷たい空気が張り詰めています。

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ニノ鳥居からはT字に折れる形で社殿に向かいます。

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社殿からまっすぐに向かう位置にも、小さめの鳥居。

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伝承によれば、養老3年(719年)、この地を訪れた泰澄が、国常立尊(くにとこたちのみこと)・伊弉諾尊(いざなぎのみこと)を主祭神とし、十一面観世音菩薩を本地とする神仏習合の社を創建し、大瀧兒(おおちご)権現を建立したということです。

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社殿の左手の方に建物があります。

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観音堂(絵馬堂)とあるそこに、木造十一面観音像は安置されているそうです。

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扉が開いていたので、おそるおそる中を覗いてみると、その十一面観音像が鎮座していました。
これ本物でしょうか?あまりに無造作に置かれています。

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絵馬堂内に別山堂という空の社が置かれていました。

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別山堂は奥の院本殿の右手にあったもので、「素盞嗚尊」「梅咀麗那佛」を祀り、本殿左手の越南知と共に白山信仰の重要なお社だったそうです。

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当社は明治時代の神仏分離令により、現在の大瀧神社と呼ばれるようになりました。

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延元2年(1337年)、足利軍の兵火が当地に迫ると、和紙の神「川上御前」伝説のある岡太神社の社殿が失われました。
それで祭神を大瀧神社の相殿に祀ることになりました。

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さらに天正3年(1575年)、織田信長の一向一揆攻略の際、大瀧寺一山が兵火に遭い消失。
岡太神は再建時に大瀧神社の摂社として境内に祀られるようになりました。

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社殿の前に立ち並ぶ石灯籠。

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その姿は出雲の揖夜神社を思い起こさせます。

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しかし揖夜神社が黄泉の雰囲気であったのと対照的に、

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当社は「生」を感じさせます。

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神門を潜ると、そこには堂々たる社があります。

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向拝の彫刻の素晴らしいこと。

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本殿の彫刻も見事です。

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そして国指定重要文化財である大滝神社本殿及び拝殿のその御姿。
拝殿(入母屋造妻入)と本殿(大型の一間社流造)が一体となった複合社殿です。

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複雑な曲面を持つ積層した屋根は「大久保勘左衛門」によるもの。

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この先の山の上にある上宮(奥の院)は大瀧・岡太両神社の本殿が並んで建っていますが、下宮(里宮)であるこの本殿・拝殿は両神社の共有となっています。

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もともと摂社であった岡太神社は、大正12年(1923年)、大蔵省印刷局抄紙部に川上御前の分霊が奉祀されたのをきっかけに、全国紙業界の総鎮守の地位を獲得しました。

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国の重要文化財指定名称は「大滝神社」であり、社格としても当然こちらが上なのですが、当地の商人住民達が古くから崇拝してきたのは川上御前であったため、現在は「大瀧神社・岡太神社」と並記して祀られるようになった経緯があるようです。

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これには大瀧神社の社家の方も、少々複雑な思いがあるのかもしれません。

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ところで神楽殿の前にこれ見よがしに鎮座する磐座らしきもの。

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意味深な穴が空いています。

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ここには蛇が現れることがあるそうで、しめ縄もされていることから磐座なのではと思いますが、その割には石灯籠なんかを乗っけちゃっています。
出雲的、というより三輪的な感じの岩ですね。

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本殿の右手、数段階段を上ったところに摂社がふたつ。

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金保神社(きんぽじんじゃ)と

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巌乃神社(いわのじんじゃ)、ともに祭神は不明。
このような場所に祀られているので、それなりに重要な社だとは思うのですが。

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国常立尊と伊弉諾尊を祀るという大瀧神社は、本来出雲系の神を祀る社ではなかっただろうか。

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川上御前伝説にちらりと紹介される継体天皇こと男大迹王(をほとのおう)とは、旧出雲王家の富家の人でした。

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富彦太(とみひこふと)と呼ばれるその人は、本家の次男で、越国の蘇我家の振姫の婿養子となりました。

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彦太は越前国で男大迹王となり、良政を行ったのだと云います。

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大瀧神社・岡太神社下宮の少し先に、上宮(奥の院)への登り口がありました。

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しかしこの時期は熊が出るそうで、登拝は諦めざるを得ませんでした。

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5件のコメント 追加

  1. Priti より:

    Beautiful pictures and very good description Okata Shrine!🌹👌🌸🍫👏

    いいね: 1人

    1. CHIRICO より:

      There are many beautiful shrines and nature in Japan.
      Please visit us once!

      いいね

      1. Priti より:

        Okay thank you God bless you 🙂 💕

        いいね: 1人

        1. CHIRICO より:

          I’m honored!😊♪

          いいね

          1. Priti より:

            🙂🌹❤️🍫❣️👌💐🤗

            いいね: 1人

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