改札を抜けると、そこは海だった。
愛媛県の瀬戸内側を走る国道378号線、通称「夕やけこやけライン」と並走するJR四国予讃線にも、海の見える駅がありました。
「しずむ夕日がたちどまる町・双海町」にたたずむ「下灘駅」(しもなだえき)です。
予讃線は2014年3月15日から、伊予市駅 – 伊予大洲駅間の海回り区間に「愛ある伊予灘線」の愛称が付けられています。
いろんな愛称にあふれていて楽しい。
僕が来た時はちょうど、観光列車の「伊予灘ものがたり」が停車していました。
伊予灘ものがたりはJR四国が松山駅 – 伊予大洲駅・八幡浜駅間を予讃線経由で2014年より運行している観光列車。
レトロモダンをコンセプトとしており、社内では地元食材を使用した供食サービスなどが楽しめるようになっています。
僕が訪れたのは2021年の10月でしたが、この伊予灘ものがたりの初代が2021年12月27日で運行を終了しており、貴重な出会いだったのかもしれません。
2代目は2022年4月2日にデビューとのこと。
JR下灘駅は、撮影スポットとして人気が高く、映画やドラマ、雑誌、CMの舞台にも度々選ばれています。
海岸が埋めたれられ、目の前を走る国道378が整備されるまでは、日本で一番海に近かった無人駅。
ホームのすぐ下に波が打ち寄せるほど近かったそうで、ホームから投げ釣りを楽しんでいた人たちもいたとかどうとか。
晴れた日中の青い世界も清々しいですが、夕焼けでオレンジ色に染まるマジックアワーは一際美しいそうです。
駅前に小さなカフェがありましたので、レスカを購入。
島原鉄道の「大三東駅」とはまた違った潮の香りを堪能しました。
下灘駅は1935年(昭和10年)6月9日に国鉄予讃本線が伊予上灘駅から当駅まで1駅分だけ延伸したのと同時に開業し、当初はここが終着駅でした。
しかしそのおよそ4か月後の10月6日には、伊予長浜駅まで開通したため、途中駅となります。
元は島式ホーム1面2線でしたが、向井原駅 – 内子駅間の新線開業により幹線としての役割を喪失したため、駅舎側の1線を撤去して現在のような単線になっています。
駅の利用が少なくなればやがて廃線になるのではないかとの危機感から、旧双海町産業課の若松進一氏(現 観光カリスマ)らの手によって下灘駅を盛り上げようとの機運が高まります。
そうして実現したイベントが毎年9月の第1土曜日に開催される、駅のホームを舞台にした音楽イベント「夕焼けプラットホームコンサート」です。
美しい赤に染まる下灘駅で、県内外のプロ・アマチュアミュージシャンたちによって、幻想的なひとときが味わえるのだそうです。
色とりどりの列車が青い海に素敵ですね!!夕陽の時刻もさぞかし映えるのでしょう☆
西湘バイパスもそうですが、住民にとっては必須な幹線道路なので仕方がないのですが、正直「もったいない」と思ってしまうのは、都心で暮らす者のエゴですね。
それにしても、駅・電車・海は最高です♪
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利便性を追求することと自然を残すことの両立は難しいですね。
僕は自然を愛してはいますが、人が苦労して交通網を整備してくれているおかげで、旅ができているのですから複雑です。
ですからたまに、こうして人工物と自然の美しいハーモニーを見た時は、なんだかホッとするものです。
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おっしゃる通りですね。人工物と自然が上手く調和できる光景は良いです!!
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