ざりっ、ざりっ 草を踏む足底に小石が擦れる音がする。かなり登ってきたはずだが山頂はまだ見えない。迷ってしまったか。 「ふう」 岩に腰掛け、竹筒を取り出す。栓を抜き口元に近づけるが水は出てこない。分かっていたことだが…
薄花弁 散り咲き揺れる 陽だまりの 傾く影に 偲ふこころは - chi.
ざりっ、ざりっ 草を踏む足底に小石が擦れる音がする。かなり登ってきたはずだが山頂はまだ見えない。迷ってしまったか。 「ふう」 岩に腰掛け、竹筒を取り出す。栓を抜き口元に近づけるが水は出てこない。分かっていたことだが…