大根地神社 後編:白姫 02

「朝日丸、客じゃ」 「なんだお前は、また濡れたままではないか」  山頂の御堂に入ると、朝日丸と呼ばれた妙齢の女性が神棚の前で趺坐していた。 「叛相か…」  朝日丸は朝近の濡れた髪を手ぬぐいでわしわしと拭きながら、私を一瞥…