鵜戸神宮:八雲ニ散ル花 龍宮ノ末裔篇 00

その日、波荒れる日向の産屋で、一人の皇子が生まれた。 「波打ち際に鳥の鵜(う)の羽で小さな産屋を建ててください。私はそこであなたの子を産みます。」屋根をふき合わせないうちに生まれた皇子は、草(かや)につつまれ波瀲(なぎさ…

大浪池

薩摩は韓国岳の南西の麓、そこに見目麗しい乙女がいました。 その娘は村一番のお金持ちで有名な、庄屋の娘でした。 庄屋の夫婦はお金には不自由しませんでしたが、年老いて子宝がないのがとても寂しく、毎日毎日山の神様にお祈り続けて…

槵觸神社:八雲ニ散ル花 アララギ遺文篇 20

アララギの村に秋の収穫の祭りがやってきた。 今年はそれに合わせて、里の新たな王の就任式も執り行われることとなった。 新たな王のために建てられた王宮は二つあり、それはタケミナカタが諏訪に建てた、春宮と秋宮を真似たものだった…

向山神社:八雲ニ散ル花 アララギ遺文篇 19

神話の里「高千穂峡」、そこは観光バスが行き交い、毎日多くの人で賑わいます。 名所スポットに立てられた案内板には、お茶目でちょっぴり猥雑な神話の由来が書かれています。 しかしその溪谷を渡り踏み入れた先はまったく別の気配が残…

乳ヶ窟:八雲ニ散ル花 アララギ遺文篇 18

「しのべやたんがん さぁりやさぁそふ まとはや ささくり たちばな。」 イザナキ・イザナミの両祖神を祀り、天孫ニニギが天八重雲を押し分けて降臨したとされる「日向の高千穂の二上の峯」の麓に、三毛入野と名乗る男と、右大臣富高…

鬼八塚:八雲ニ散ル花 アララギ遺文篇 17

高千穂に伝わる「鬼八」(きはち)の話は、草部吉見神社の「国龍命」( くにたつのみこと )であり、阿蘇津姫の父親「会知早雄」(おうちはやお)である可能性がでてきました。 「鬼八」は渡来人でこの地に稲作を広め崇められた人物だ…

三ヶ所神社・二上神社・奥宮

下界の荒れように心を痛めた天照大神は、自分の孫「瓊々杵尊」(ニニギノミコト)を地上に降ろし、治めさせることにしました。 いわゆる「天孫降臨」です。 瓊々杵尊が天降ったとされる伝承地はいくつかありますが、その一つが高千穂と…

宮崎神宮:八雲ニ散ル花 アララギ遺文篇 07

たびたび宮崎は訪れつつも、足を運んでいなかった場所が「宮崎神宮」です。 宮崎神宮に隣接するように、護国神社もありました。 公務殉職者を祀る神社です。 死者を祀り、国土を守ってもらうという信仰は古くから日本にありました。 …

中畑神社:八雲ニ散ル花 アララギ遺文篇 06

宮崎の秘境のひとつ、高千穂の「中畑神社」は雲海の景勝地「国見ヶ丘」(くにみがおか)の裏側にひっそりとありました。 国見ヶ丘は雲海の景勝地。 この丘は標高513mの場所にあり、西に阿蘇五岳、北に祖母連山、東に天香具山、高天…

黒口神社:八雲ニ散ル花 アララギ遺文篇 05

高千穂の外れ、高森方面へ向かう途中の集落に「黒口神社」(くろくちじんじゃ)というところがあります。 わざわざこの辺鄙な場所を訪ねたのは、この社殿の彫刻が見事だと聞いたからです。 かつては「大空天神」という名の神社だった当…

八大竜王水神社・八大之宮

それは突如現れます。 気付いた時には思わず、声をあげてしまいました。 「八大竜王水神社」(はちだいりゅうおうすいじんじゃ)は高千穂の「天岩戸神社」から裏手に5分ほど車を走らせたところにあります。 斜めに幹と枝を伸ばすヤマ…