竹採公園”かぐや考”:白姫 番外

静岡県富士市比奈にある「竹採公園」(たけとりこうえん)に行ってきました。 平安時代中期編纂の『和名類聚抄』(わみょうるいじゅしょう)には、駿河国富士郡九郷のひとつとして「姫名郷」(ひなごう)が記されており、それが当地、比…

隅田の桜:白姫 25

「この隅田川の桜はとてもきれいですが、少し寂しいですわ。正雪さまの願いが叶いましたら、ここをたくさんの桜で埋めてくださいませんか。春になれば、皆の笑顔が集まりますように」 「ああその時は、私はここに千本の桜を植えよう。約…

朝近稲荷 ~ 狐の嫁入り ~:白姫 24

朝近の瞳は不思議な色を湛え、私の姿を映しだしていた。薄茶色の虹彩に、灰色がかった銀色が混じっている。きれいな、とてもきれいな瞳だ。透き通るような白い肌は滑らかで、ほんのり赤みが差している。顔に乗った小粒な鼻の下には、赤い…

白山 後編 常世行:白姫 24

オレって愛されてるじゃん! はい、翌朝の姫のご機嫌がこれ。真っ白け。 まあ分かってはいたけどね。 ちなみに昨夜の夕食がこれです。おかずは肉か魚かを選べました。 山小屋はカレーが定番ですが、これ程のおかずを用意していただけ…

白山 前編:白姫 23

麗しき常世の姫君・菊理姫に逢いたい。 いつの頃からか憧れの聖地となっていた越の白嶺「白山」(はくさん)へ、想いを遂げるため、ついに僕は旅立つことにしたのです。 白山は石川県と福井県、岐阜県にまたがる標高2,702mの活火…

三保の松原:白姫 22

  「のう姫よ、愛しい私の舞姫、今一度そなたの舞を見せてくれぬか」 「三保の松原で待つと、文をいただいて驚きました。お付きの方はいらっしゃらないのですか?」 「そうじゃ、そなたに会いとうて抜けてきた。私は明日には帰路に立…

豊積神社・豐由氣神社:白姫 21

静岡旅はとても良い。 なぜならリンちゃんが空港で出迎えてくれるから。 でも「ゆるキャン△」の本拠地は山梨なのに、静岡の方が力入れている感強いね、なぜに。 さて、静岡の清水区由比町に「豊積神社」(とよづみじんじゃ)が鎮座し…

秋葉山本宮秋葉神社:白姫 20

次にオホゲツヒメの神をお生みになり、次にホノヤギハヤヲの神、またの名をホノカガヒコの神、またの名をホノカグツチの神という子をお生みになったため、 イザナミノミコトは御陰(みほと)を燒かれて病になりました。 その嘔吐から生…

大御食神社:白姫 19

阿智神社から天竜川に沿って諏訪に向かって北上すると、駒ヶ根市赤穂に「大御食神社」(おおみけじんじゃ)が鎮座しています。 祭神は「日本武尊」(やまとたけるのみこと)。 境内に聳える御神木「御蔭杉」(日の御蔭杉、月の御蔭杉)…

阿智神社:白姫 18

愛知県の最東端を走る長距離林道「豊富線」。 まるで富と豊を結ぶかのようなネーミングにほっこりします。 さて、前記事「多祁御奈刀彌神社」にて、阿波国が諏訪大社の発祥であるという説ですが、それは出雲族・富家のタケミナカタの行…

多祁御奈刀彌神社:白姫 17

我等の聖地「諏訪」其の中央に鎮座まします御祭神の建御名方神は、大国主神(大国さま)の御子神で八重事代主神(えびすさま)は御兄神に当たる。御鎮座の年代について今から約千年前延喜式の神名帳にその名が有り、少なくとも千数百年以…