イズモ族は、ヤマトに神名備山信仰も持ってきた。 「なび」は隠るという意味で、祖霊はきれいな三角錐形の山に隠っていると考えられていた。 形の円い山は、妊娠した女性の腹を連想するので、女神山と考えられた。 ヤマト地方では、円…
カテゴリー: 語リ草子
神坐日向神社・三輪坐惠比須神社:八雲ニ散ル花 番外
奈良県桜井市三輪にある「大神神社」(おおみわじんじゃ)、かつては「美和乃御諸宮」「大神大物主神社」と呼ばれた聖地で、神仏習合期には「三輪明神」として崇められてきました。 大神神社は三輪山を神体山とする社で、『出雲国造神賀…
率川神社 三枝祭:八雲ニ散ル花 番外
ここに於いて、其の伊須気余理比売命の家、狭井の河の上に在り。 天皇(すめらみこと)、其の伊須気余理比売の許幸行し、一宿御寝坐しき也。 其の河、佐韋(さい)の河と謂ふ由は、其の河辺に於いて、山由理草(やまゆりくさ)多在る故…
さらに古事記・日本書紀では満足できないあなたへ 〜月神祭祀と常世考察への誘い
むかしむかし古代には、太陽の神と同じくらい、月の神は信仰された。当時は夜空に浮かぶ月の形で暦を読んだので、月読尊と称え、これを崇めた。 月の暦はとても複雑である。新月から満月を経て、再び新月へと至る過程をひと月とすると、…
古事記・日本書紀ではもう満足できないあなたへ 〜富王家伝承考察への誘い
約700万年前にアフリカに誕生した人類の祖先は、6万年前アフリカを旅立ち、4・3万年前に日本に到達したと云われています。そこから縄文期・弥生期を経て、今の「日本人」の礎が築かれていくわけですが、その過程で様々な渡来人の移…
初瀬路は かしこき道そ 恋ふらくはゆめ 〜『人麿古事記と安万侶書紀』の世界
日頃より『偲フ花』を応援いただき、ありがとうございます。そして私「五条桐彦」の初となる著書『人麿古事記と安万侶書紀』をお買い上げいただいた方、心から感謝申し上げます。この本を書くきっかけとなった、斎木雲州氏との奇跡のよう…
海ならず たたへる水の底までも 〜太宰府ノスタルジア
「海ならずたたへる水の底までに清き心は月ぞてらさむ」 海ほどに深く湛える水の底にあろうとも、私の心が清きことは月が照らし明らかにしてくれるであろう。「東風吹かば…」と双璧をなす菅原道真の名歌です。 この世界はどうにも、ず…
ありきたりなパワスポではもう満足できないあなたへ 〜日本信仰の原点「霊山」を訪ねるディープトリップ
日本というのは不思議な国で、こんな小さな列島に、八百万もの神々が住んでいます。神の発祥は自然崇拝にあるとしたなら、それはひとえに、この小さな島国に、大陸並みの自然が凝縮されているということを表しています。日本人はこの大自…
比奈麻治比賣命神社:常世ニ降ル花 由良朗月篇 07
古代の男たちは、意中の異性を岩の前に呼び出し、相手が応じてくれたなら、今夜はOKだという合図と受け止めた。 かの八重波津身も、沼川姫とここで落ち合い、その夜に建御名方を授かったという。 その岩の名は、OK岩。 というのは…
由良比女神社:常世ニ降ル花 由良朗月篇 06
マックイーン: 隠岐の由良比売を調べてもあまり情報が無かったんですが、越智系の姫なんですね。🤔 桶に乗ったカワイイ姫としか思…
奈伎良比賣神社:常世ニ降ル花 由良朗月篇 05
日の出とともにチャリを漕ぎ出し、最初にたどり着いた場所が、海士町大字豊田の「奈伎良比賣神社」(なぎらひめじんじゃ)でした。 鬱蒼とした中にも、穏やかさを感じさせる神社です。 延喜式の式内社で、祭神の「奈伎良比賣命」(なぎ…
宇受賀命神社:常世ニ降ル花 由良朗月篇 04
島根県隠岐島の中ノ島、田園広がる宇受賀に鎮座する古社があります。 「宇受賀命神社」(うづかみことじんじゃ)です。 大正の頃の社蔵記録によると、かつては現在地から北方150間(およそ270m)隔たった、海面から36、7尺程…