むかしむかし古代には、太陽の神と同じくらい、月の神は信仰された。当時は夜空に浮かぶ月の形で暦を読んだので、月読尊と称え、これを崇めた。 月の暦はとても複雑である。新月から満月を経て、再び新月へと至る過程をひと月とすると、…
カテゴリー: 語リ草子
古事記・日本書紀ではもう満足できないあなたへ 〜富王家伝承考察への誘い
約700万年前にアフリカに誕生した人類の祖先は、6万年前アフリカを旅立ち、4・3万年前に日本に到達したと云われています。そこから縄文期・弥生期を経て、今の「日本人」の礎が築かれていくわけですが、その過程で様々な渡来人の移…
初瀬路は かしこき道そ 恋ふらくはゆめ 〜『人麿古事記と安万侶書紀』の世界
日頃より『偲フ花』を応援いただき、ありがとうございます。そして私「五条桐彦」の初となる著書『人麿古事記と安万侶書紀』をお買い上げいただいた方、心から感謝申し上げます。この本を書くきっかけとなった、斎木雲州氏との奇跡のよう…
海ならず たたへる水の底までも 〜太宰府ノスタルジア
「海ならずたたへる水の底までに清き心は月ぞてらさむ」 海ほどに深く湛える水の底にあろうとも、私の心が清きことは月が照らし明らかにしてくれるであろう。「東風吹かば…」と双璧をなす菅原道真の名歌です。 この世界はどうにも、ず…
あふれる日常ではもう満足できないあなたへ 〜和郷ぶらりロマンス旅のすすめ
日本という国は、まことに良い国である。 人が良い女が良い男が良い 宿が良い湯が良い食が良い物が良い 文化が良い風情が良い景色が良い 良い国なのだから、当然外国の人にも人気がある。日本へ訪れるその多くの人は、礼儀正しい人た…
ありきたりなパワスポではもう満足できないあなたへ 〜日本信仰の原点「霊山」を訪ねるディープトリップ
日本というのは不思議な国で、こんな小さな列島に、八百万もの神々が住んでいます。神の発祥は自然崇拝にあるとしたなら、それはひとえに、この小さな島国に、大陸並みの自然が凝縮されているということを表しています。日本人はこの大自…
”おさひめさん”めぐり 後編:八雲ニ散ル花 番外
多根から「佐比賣山」(さひめやま/三瓶山)へ向かう途中、上多根字立石原(かみだねあざたていしはら)という所に、「立石神社」というものがありました。 神社とは言っても、小さな小屋と磐座があるばかりです。 『島根県安濃郡誌』…
”おさひめさん”めぐり 前編:八雲ニ散ル花 番外
石見銀山の佐毘売山神社は、全国一の規模の山神社という位置付けであったようです。佐毘売山神社が現在の形になる前は、かつては須勢理毘売命に寄せた信仰があった様です。穀物神であり、水神であり、三瓶山の多根にシャーマンの伝承が残…
藤憑祠:鶴岡南八幡神社
明治三十年頃、石見国大田町なる南八幡社の石崎社司が、境内の裏手にある石宮の台石が腐触したので、氏子の田原嘉惣兵衛なる石工を傭うて、台石の修繕をさせることにした。 その日、嘉惣兵衛は道具を携帯して八幡社へ行き、何気なく右の…
保護中: 伊夜彦神社/中原若宮神社:八雲ニ散ル花 番外
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物部神社『鎮魂祭』:八雲ニ散ル花 番外
モモちゃんへ。 おはようございます。 &…
椎葉・天之高原:常世ニ降ル花 天之高原篇 20
Aさんという人もまた変わった方で、独特な魅力を持つ人です。 「金沢市からシイタケ栽培の研修で椎葉村に来ています」 と言っていたAさんは、それまでシイタケや農業に縁のなかった人で、なんなら金沢もゆかりなく、今はたまたまそこ…