国津姫神社:八雲ニ散ル花 土雲歌譚篇 01

「東から嵐が来る」 豊王国の北限、周防娑婆に多くの郷を治める女王がいた。 名を神夏磯姫と云う。 彼女は潮干玉・潮満玉の神器をもって月神を奉じ、先行きを読んだ。 「抗うことができない大きな力、荒々しく多くの者が殺され、残っ…

宇奈岐日女神社:八雲ニ散ル花 土雲歌譚篇 00

古の宇佐国の柚富郷に 天降りし女神あり 肌を晒して跪坐く 夜露に濡れ 祝詞を詠い 鈴の音は鳴り響く 雲は晴れ 水面に浮きし月読めば 干珠満珠を天へと捧ぐ 月満つとき月干すとき 変若水はその手に雪がれり 淡く無垢な胸元に …

鵜戸神宮:八雲ニ散ル花 龍宮ノ末裔篇 00

その日、波荒れる日向の産屋で、一人の皇子が生まれた。 「波打ち際に鳥の鵜(う)の羽で小さな産屋を建ててください。私はそこであなたの子を産みます。」屋根をふき合わせないうちに生まれた皇子は、草(かや)につつまれ波瀲(なぎさ…

『語家』~ katariga ~:八雲ニ散ル花 特別篇 01

さらさらと風が吹く 一面の稲穂に風が吹く たわわに実ったこがね色、寄せては返すこがね色 時は717年出雲の国、意宇の里。 真名井の社では収穫を祝う秋の祭りが行われていた。 境内は賑やかで、屋台の店が並んでいる。 祭りに夢…

沙沙貴神社:八雲ニ散ル花 愛瀰詩ノ王篇 09

琵琶湖の東岸、織田信長の安土城で有名な安土に「沙沙貴神社」(ささきじんじゃ)が鎮座しています。 参道入口では、平成30年の台風21号で倒れた大樹の根本が残されていました。 表参道を進み、 突き当たりを右に折れると 重厚な…

兵主大社:八雲ニ散ル花 愛瀰詩ノ王篇 08

大和で勢力を強める物部勢は、執拗に大彦軍を攻め続けた。 大彦は三島の地を離れ、琵琶湖東南岸に移住することを決意した。 そこは野洲と呼ばれていた。 彼は大型の銅鐸を作り、友好国に配って銅鐸祭祀を広めていった。 大彦は和国大…

三嶋大社:八雲ニ散ル花 愛瀰詩ノ王篇 06

奈良葛城に大和王国が誕生するその昔、摂津の三島家に「玉櫛姫」または「活玉依姫」と呼ばれる姫がいた。 彼女は東出雲王国の「八重波津身」の元へ嫁ぎ、3人の子を儲けた。 彼女は東出雲の揖屋の地に宮を建ててもらい、幸せに暮らした…