山口霊神:たぬカタリ case of 隠神刑部

むか~し、むかしのぽんぽこぽん。 天智大君の御代の頃、伊予の国の久万山に、一匹の化け狸が棲んどった。 その化け狸は子産み、その子もさらに化け狸となって、いつしか八百八匹の大一家となっとった。 その八百八狸(はっぴゃくやた…

一宮神社:たぬカタリ case of 小女郎

むか~し、むかしのぽんぽこぽん。 立川の奥の小女郎谷に、まっこと美しい娘がおったんや。村人はその娘が、たぬきが化けたものじゃと知っとったけん、小女郎狸と呼んどった。 小女郎狸は神通力をもっとったけん、一宮神社の神さまに見…

大気味神社:たぬカタリ case of 喜左衛門

むか~し、むかしのぽんぽこぽん。 伊予国の大気味神社の境内の、大きな大きな木の穴に、喜左衛門という名の大狸がおった。 「そう言うたら以前、讃岐浄願寺の禿狸と相撲をとったけんど、五分と五分で勝敗はつかなんだなぁ」 そんなこ…

金長神社・金長大明神:たぬカタリ case of 金長

むか~し、むかしのぽんぽこぽん。 あわの国の小松島の、日開野(ひがいの)に、大和屋ちゅう染め物があったんや。 大和屋の茂右衛門(もえもん)が町の外れを歩きよると、大きな木の周りに人だかりができとるやないか。 「なにごとじ…

白峰宮:崇徳伝

元永2年(1119年)5月28日、鳥羽天皇と藤原璋子(ふじわらのたまこ)との間に皇子が生まれた。 皇子は6月19日に親王宣下を受け、保安4年(1123年)1月28日に皇太子となり、同日、鳥羽天皇の譲位により2月19日、数…

大歩危・小歩危と小便小僧

オレの~ 股間の~ レントンが~~~っ! アーイ・キャーン・フラ~イっっ・:*+.\(( °ω° ))/.:+ 三大〇〇ってやつの中に、1度は訪れてみたい日本の「三大秘境」なんてものがあります。 岐阜県「白川郷」と宮崎県…

光前寺

むかしむかし、信濃の光前寺の床下で山犬が子犬を産んだ。それを見かけた光前寺の和尚は、親子の山犬を世話することにした。 やがて母犬は子犬達を連れて山に戻ったが、子犬のうちの1匹を寺に残していった。 この子犬は「早太郎」と名…

足神神社

静岡県浜松市天竜区水窪町の山中に「足神神社」(あしがみじんじゃ)という、ちょっと変わった神社が鎮座しています。 ここは古来より日本最大級の難所と言われる「青崩峠」の麓になり、脚の病治癒に霊験がある神社で、山深い場所にもか…

矢奈比売神社(見付天神)

むかしむかし、旅の僧が見付の里に立ち寄った時のこと、とある家の方からさめざめと泣く声が聞こえてきました。 その家の屋根には、白羽の矢が刺さっていました。 「どうしてお前たちはそんなに泣いているのだ」 僧が尋ねると、 「毎…

わらしさんのネタばらし

朝霧の隠れ里、三次のマヨイガ「手打そば 山菜料理 わらべ」さんを訪ねてきました。 わらべさんは、座敷わらしに会えるそば屋さんで知る人ぞ知る名店でした。 希望すれば、1日2組限定で、そのおそば屋さんに泊まることができました…

手打そば 山菜料理 わらべ

「ええ今思えば、あれは貴重な体験だったのかもしれません」 そう言う氏の額から頬にかけて、冷たい汗が一筋流れた。 「私には霊感などないのだと思っていました。でも、あの日…」 それは4月初旬のことだったという。 広島県北の山…

國前寺

広島のど真ん中、JR広島駅から500mの稲荷町に「稲生神社」(いなりじんじゃ)が鎮座しています。 元和5年(1619年)の創建と云われている稲荷信仰の当社ですが、のちに「稲生物怪録」で知られる稲生武太夫が合祀され、祭神と…