蟲師展

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およそ遠しとされしもの 下等で奇怪 見慣れた動植物とはまるで違うと思しきもの達 それら異形の一群を人は古くから畏れを含み いつしか総じて「蟲」と呼んだ

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「博多マルイ」でも『蟲師展』が開催されているというので、行って来ました。

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マルイに来たはいいけど、場所が分かんなくて、ちょっとウロウロしました。
7Fのエスカレーター降り口の辺りにも立て看板出したほうが良いのにね。

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開催3日目の12/1に来ましたが、売り切れたグッズも多く、気になっていたものはほぼありませんでした。
東京で11/16までやってましたから、そこで売り切れちゃったんでしょうね。
大阪は2月からで少し間があるから、再生産されるのかも。
福岡販売分も残しておいて欲しかった。

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とまあ、残念なところもありましたが、気を取り直して、蟲師展を楽しむことにます。
今日は娘とやってきましたので。

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この蟲師展は、いわゆる原画展になります。
漫画もデジタル化が顕著な昨今ですが、こうしたアナログな原画を改めてみると、作者の想い、描いている感が伝わって、とても良いですね。
一枚の紙に吹き込まれた、命の芽吹きを感じます。

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『蟲師』(むしし)は、「漆原友紀」(うるしばらゆき)さんによる日本の漫画作品。
「蟲師」を生業とする主人公「ギンコ」が、様々な「蟲」によって引き起こされる事象に対峙していく物語となっています。

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「蟲」(むし)とは、一般的な「昆虫」などの小動物の総称としての「虫」とは異なり、植物でも動物でもない、生命の原生体に近い妖しき存在として描かれています。
大部分には名前も無く、形態も生態も千差万別に多種多様で、自然現象に近いものもある。
本来ヒトとは棲む世を隔てた蟲ですが、稀に重なるとき、人智を超えた妖しき現象が生まれ、ヒトは初めてその存在を知ることになります。

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蟲師とは、こうした蟲に関した問題を解決したり、治療をしたり、蟲を研究し、蟲にまつわる品や薬などを売り買いすることを生業とする人たちのこととして描かれます。
蟲師の中には蟲を寄せ付ける体質をもつ者も多く、ギンコ含め、そうした者は1箇所に長くいると蟲の影響をもたらすため、常に旅をすることになるのです。

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時代背景は作者曰く「鎖国を続けた日本」もしくは「江戸期と明治期の間にある架空の時代」となっていて、主人公のギンコを除く登場人物は和装をしており、風景も日本の農村や中山間地を思わせるノスタルジックなものとなっています。

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そんな蟲師の世界観がとても好きで、共感を覚えます。
そして僕の旅もどこか、ギンコの旅の世界と似た景色を滲ませているのも、この作品が大好きな理由となります。

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この作品の中で蟲は、下等で奇怪なモノたち、という設定ですが、僕はそこに「神とのあり方」のようなものを見ています。
ギンコの育ての親の一人で蟲師の師とも呼べる「ヌイ」は、自身も家族を蟲に奪われた女性ですが、彼女が言った言葉が深く心に残ります。

「恐れや怒りに目をくらませるな。 皆、ただ、それぞれがあるようにあるだけ。 逃れられるモノからは知恵のある我々が逃れればいい」

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以前僕は、”富士の声が聞こえる”という女性が毎日噴火を鎮める祈祷を行なっているんだ、というSNSの投稿に対して、

「噴火も地震も、大地の営みの結果なので、それを無理やり抑えるというのは下痢に下痢止めを処方するようなもの。のちにかえって良くないことになるのではないですか」

とコメントしたため、彼女の逆鱗に触れたことがあります。
…まあ、やめときゃいいのにね、僕も。

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震災後のひどいありさまも僕は目にしてきましたが、”大地”という生き物の上に生活している以上、避けようのないこともあります。
人工地震なんてのは論外ですが、せめて小規模に繰り返して、エネルギーを放出していただければ幸いだと、願うほかありません。

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「私のような人間もいることを、知ってください」という、彼女の捨て台詞の余韻に浸りながらこの時も考えていましたが、やはり”神”というものは容易に触れて良いものではなく、距離感が大切だと思うのです。

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とは言っても、日本という国は神々に最も近い国であろうとも思います。
万物に神が宿り、雑木にも虫の音にも神霊が宿る。
この感覚は、一神教の国の人には理解できないでしょう。

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我々の発する言葉、文字にも神が宿るのが、この国です。
だからこそ、自然と礼節を重んじるのでしょう。

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このような国の中で、神との距離感を僕に教えてくれた本の一つが、『蟲師』であったとも言えます。
僕はギンコになりたかったのかもしれない。

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『蟲師』はコミックも良いのですが、アニメがまた素晴らしい。
原作に忠実に、高品位にアニメ化すると最高のものが出来上がる、良い例です。

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アニメでは繊細な絵に加え、音響にもこだわっており、見る者を蟲師の世界へと引き込みます。

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連載はすでに終了した本作ですが、稀に読み切り短編を書き下ろされる漆原友紀先生。
続編の連載を期待しています♪

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3件のコメント 追加

  1. Tomi Kaneko のアバター Tomi Kaneko より:

    アニメももう20年になるんですね。時が経つのは早いものです。
    原作漫画を初期から息子が読んでいて、「ぜひ」と勧められた作品でした。
    この国の地に、木に、土に、水に….その他万物への畏敬の心。
    静かに、しかし時に力強く。
    穏やかな気持ちになりながら、仕事忘れて観てみましょうか☺️
    あ…夏目友人帳も🤭

    1. 五条 桐彦 のアバター 五条 桐彦 より:

      夏目友人帳も優しさに溢れた作品ですね。
      あのノスタルジックな世界も大好きです。

      蟲師はストーリーによっては救いのないものもあり、より、人のあり方がリアルに表現されていると思います。
      もちろんエンターテイメントであり、フィクションなのですが、僕が旅で感じてきた世界に一番近い漫画です😌

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