一之宮神社:常世ニ降ル花 越智弦月篇 03

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日尾八幡神社で知ってしまった、伊予比売の2度の悲劇。
彼女は当初、夫と共に久米郡神戸郷古矢野神山に祀られていたそうです。その場所は現在の松山市小野町にあたるそうで、そこには一之宮神社がありました。
そこから水に流され、平井谷村明神ヶ鼻、現在の平井町に遷座されたとあります。平井町で見つけたのは三熊野神社、明神ヶ鼻とは岬のような場所でしょうから、なるほど一致します。
そして延喜17年(917年)、再び洪水で流され御神体が流出。伊予比古の御神体は天山村で引き上げられ、伊豫豆比古命神社に祀られます。
伊予比売の御神体は日瀬里村(松山市久米窪田町)の龍神淵で引き上げられ、久米八幡宮に合祀されたということです。
米窪田町には龍神社が鎮座しています。
他、一之宮から流れ着いたであろう場所に野田神社があり、その近くに小女姫神社があります。
越智家の常世織姫関係でたどり着いたご縁もありますから、伊予比売の聖地巡礼をしてみることにしました。

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松山市久米窪田町の「龍神社」に来ました。

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手書きのような扁額の龍の字が印象的です。

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祭神は龍神。

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当社は貞観年間(平安初期)に伊予国の国司神祇伯正四位「源寛王」が創立したと伝えられます。

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現在、龍神社は日尾神社の末社になっており、雨乞いの霊験があるとのこと。

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社前に小野川が流れており、そこに龍神淵があったと伝えられています。

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境内社に厳島神社があり、豊玉姫を祀っていたのか。

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龍神社の本殿には、少々見にくいですが折敷に縮三文字の三島紋が見てとれます。

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本殿と並んで鎮座するのは新田社。新田氏縁の神社でしょうか。

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ともあれ、伊予比売の御神体が流れ着いたという龍神淵は当地で間違いないようです。

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松山市北梅本町にある葉佐池古墳(はざいけこふん)にやってきました。

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葉佐池古墳は小野川の左岸にあり、標高121mの丘陵にあります。

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さて目的は古墳ではなく、その近くにあるという小女姫神社です、
少女姫、その萌えな響にいてもたってもおれず、伊予比売の2度目の鎮座地、平井町の三熊野神社参拝を失念してしまいました。

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ところで少女姫はどこじゃ。
まさかの藪こぎです。

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虫にひえ~となりながら、ようやく社らしきものを発見。

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小女姫神社発見。
ちなみに少女ではなく小女ですね。

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石積みの上に置かれたのは、なぜか大黒さんと恵比寿さん。
この神社の由緒は古墳の資料館のようなところに掲示してありました。

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室町時代に長宗我部に敗れた山内氏の幼い女の子が、逃げ延びる途上で殺されたのだそうです。
小女は古城だったのですね。

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戦国の世とはいえ、あまりに悲しい話です。彼女に救いはなかったのか。
恵比寿さんの笑顔が慰みとなりますよう、ご冥福をお祈りしました。

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細い道をたどって、野田神社に辿り着きました。

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野田神社の祭神は「大日孁神」(おほひるめのかみ)、「建速須佐之男命」(たけはやすさのをのみこと)、「饒速日命」(にぎはやひのみこと)の三座ですが、徐福がダブりです。

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境内社の「森八幡宮」は「応神天皇」「仲哀天皇」「高羅良明神」「三女神」「森権守勝貞霊」を祀るとされます。

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社殿の横にも境内社が。

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宮内神社で、宮内式部少輔通則の霊を祀るもののようです。

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神戸郷古矢野神山の一之宮神社へやってきました。
伊予比古と伊予比売の夫婦神が仲良く祀られていたであろう大元の神社です。

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一之宮と謳いつつも、細い山道を進んだ先の小さな山村の神社でした。

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社の前には小川がありますが、この川が氾濫し、御神体が流れてしまったのでしょうか。

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ずいぶん年季の入った社殿です。

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河内大明神と読めますが、河内大明神とはいかに。

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愛媛には総河内大明神社という社があり、宗像三女神を祀っているそうです。

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非常に寂れた感のある神社ですが、一之宮と社名にあるように、かつては伊予の名をもつ夫婦神が住まう立派な神社だったのでしょう。
伊予比古と伊予比売の幸せだった頃の面影を、残念ながら僕は見つけることができませんでした。

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後日、失念していた松山市平井町の「三熊野神社」(みくまのじんじゃ)を参拝してきました。

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田園の中に境内があり、

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春の頃はさぞ美しかろう、桜の参道が続いています。

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社は熊野社に相応しい、深みある杜に鎮座。

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美しく堂々たる社殿がありました。

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三熊野神社は、神亀5年(728年)、紀伊の国より勧請されたとのこと。伊邪那岐命をはじめ、多数の神様が祀られています。

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屋根瓦も立派ですが、

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気になったのは、ダンブルドア先生が「飛龍」と呼ぶ彫刻が施されていたこと。
先生曰く、特別な意味があるのだそうです。

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さて、一之宮から流されてきた伊予比古・伊予比売の御神体が安置された「明神ヶ鼻」とはここであったかどうか。

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位置的にそれは間違いないように思われますが、再び流され伊予比売の御神体は龍神淵へ。

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この三熊野神社は、夫婦の神が一緒に祀られた最後の場所だったのです。

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5件のコメント 追加

  1. Nekonekoneko より:

    簡単に水害で流される位置に神社が存在したとも思われませんが、ともあれ流されたのか流したいのか流されたらいいなあなのか知りませんが流れた事にしたい思い入れ🦑寂れた社殿の跡地が全ての悲惨な陰謀的な何かを物語る…

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    1. CHIRICO より:

      陰謀ではないと思いますが😅まあなかなかな廃れ具合でした。

      いいね: 1人

      1. Nekonekoneko より:

        神社が崩壊とかマジ普通じゃありません。何かがあったんでしょう🦑

        いいね: 1人

        1. CHIRICO より:

          まあ、そんな日もある🐙

          いいね: 1人

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