奈良といえば”しか”なので、「シカ色デイズ」のイントロを1時間ほど聴きながら、奈良中心部から車を走らせました。
すると、ちょうど視界(しか・い)がシカ色にデイズしてきた頃、辿り着きました、
古民家の宿 「木治屋」(きじや)さんです。
マジ遠かった・・・
木治屋さんがあるのは、奈良県宇陀郡曽爾(そに)村。
こ~んな場所にあります。
ちなみに、名張方面からは離合もままならぬ道を行き進むことになりますが、その分、断崖絶壁の秘境感を味わえます。
ヤマト姫ちゃん聖地の御杖村方面からなら、無難に辿り着けます。
そうゆうことで、僕は行きは名張方面からアクセスしたものですから、道が開けて山村が見えた時には、本当に安堵しました。
そんなこんなで、今夜の宿は、この木治屋さんなわけですが、
ガチの古民家でした。
明治12年に建てられたという合掌造りのお屋敷。
屋敷神もいらっしゃいました。
玄関に入ると、もうそこはタイムトラベリング・シカ色デイズ。
これ絶対、アレですよ。
わらしさん、居るやつー。
「いらっしゃいませ」
と奥から出て見えたダンディなご主人が、玄関で呆けている僕に
「天井を見てください」
とおっしゃります。
おお!
木治屋さんの建物は、築年数145年ほどになるのですが、かつては茅葺の屋根だったそうです。
茅はイネ科やカヤツリグサ科の草本の総称で、スゲやチガヤなどが用いられますが、「うちのは曽爾高原のススキを使っています」とご主人は誇らそうに話してくださいました。
お部屋は、畳にベッド。
エキゾチック・スタイルです。
部屋はとても清潔感があり、広間の方には古い農具などが陳列されていました。
よく、〇〇集落の〇〇家宅とか、資料館的な古民家を見学することはありますが、まさかの泊まれる古民家に、オラもうワクワクがとまらねぇだ。
しかも今夜の宿泊客は、僕一人だけだとのこと。
一棟貸切です。
「お風呂はこっちです」
と案内された先には、
ご主人手作りの岩風呂「槻の木湯」がありました。
風呂はひとつ、グループごとに交代で入る感じです。
たぶん温泉ではありませんが、24時間いつでも温かい湯に浸かることができ、湯加減も良い。
どうしても温泉が良いという人は、近くに「お亀の湯」というのがあるようなので、そちらを利用しても良ろしいかと。
お風呂の後は、夕食です。
ご飯は釜炊きの鮎飯。
地産地消にこだわった天ぷら。
鮎の南蛮漬けにしっとり重みのある自然薯。
ジビエのシシ鍋(ぼたん鍋)は臭みも全くなく、ご主人がブレンドしたという味噌味で、とても旨い。
一番のこだわりが、鮎の塩焼きのようで、ご主人曰く「完熟」だとのことです。
ハラワタを綺麗に取り除き、熟成をさせ、それを何パターンも作って研究所に出したほどのこだわりようです。
えぐみが最も少なく、グルタミン酸やアミノ酸などの旨みが最も高くなる熟成期間を割り出し、出来上がったのが木治屋の完熟鮎。
お孫さんに美味しく鮎を食べて欲しいという、ご主人の情熱が作り上げた逸品です。
木治屋さんの部屋にはテレビがありません。
しっとりと静かな、山の夜を過ごします。
木治屋さんの宿泊者のレビューは概ね大好評ですが、低評価のコメントを見てみると、そもそもなぜ山村の古民家を宿泊地に選んだのか?と思ってしまう内容でした。
街中のシティホテルにでも泊まれば良かったのに。
朝になって、窓のカーテンを開け放つと、庭で野うさぎが”こんにちわ”していました。
慌ててカメラを向けると、すでにその姿はなし。
朝ごはんはシンプルかつ十分な内容。
何より、お米が旨いんですよ。
コメも地産地消かいな。
はるばるやってきた宿でしたが、うん、いい。
この内容で、1泊1万円を切るというリーズナブルさ。
これまで幾度も奈良旅をしてきましたが、なぜ今まで木治屋さんを知らなかったのか、それが悔やまれます。
あと5回くらいは、泊まりたいね。
🐥カラリと揚がった天麩羅、自然薯のねっとりとした色味、完熟鮎の塩焼きの見事な焼き加減、シシ鍋の滋味溢れる肉と汁の調和…まさに理想の古民家料理🐣ええですな…
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ほんまにええお宿どした。
お近くにお住まいでしょうが、息抜きにいかれてみてはいかがどすか?🐟
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🐥奈良といっても、そんな場所はまるでインドの山奥ですな。アカン🐤遭難してしまいますわ(電車しか足がないんですわ…)
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確かに、修行するにはもってこいの山奥でんなぁ⛰️
片道さえどうにかなったら、帰りは雲に乗ってかえることもできるかもわかりまへんよ。☁️🐵
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