旅立:小笠原帰郷記 5日目〜

「さようならは言わない」なんて陳腐なセリフがあるけれど、この島ではそもそも不用な言葉だ。 「いってらっしゃい」と、手を振る父がいて、母がいる。兄弟姉妹がいて、友人がいる。 厳しさがあり、優しさがある。悲しい歴史があり、輝…

小富士・南崎:小笠原帰郷記 4日目

“この世界の果て”と言ってしまえば、それは少し大袈裟かもしれないけど、確かにそこは、僕の世界の中では南の果てだった。 ついにここまで来たのだという思いが込み上げる。 旅とは結局、いくつもの果ての地を探し求める、終わりのな…

母島:小笠原帰郷記 4日目

母島に暮らす、というのはどんな感じなのだろう。 父島よりも遥か遠い南の島で、町と呼べるものもなく、海が荒れれば物資が届かぬ日も続く、そんな島だ。 それでも、故郷を離れ、荷物一つでこの島に渡り、暮らしていこうと考える人がい…

南島:小笠原帰郷記 3日目

この世界の果てとは、どんなところだろうか。 氷海が広がる極寒の地か、ジャングルの先の断崖絶壁か。 いやきっと、目が霞むほどに眩しい、白砂が広がるエデンの海辺に違いない。 そんな若き日に焦がれた妄想が、そのままそこにあった…

ドルフィンスイム:小笠原帰郷記 3日目

“小笠原に来てやりたい10のこと”を書いたなら、10人中10人が”泳ぎたい”って書くよね。 この島の目の前には、美しいボニンブルーの海がどこにでもある。 でも小笠原ならさらに、”どう泳ぎたい?”っていう選択肢が増えるんだ…

父島ナイトツアー:小笠原帰郷記 2日目

小笠原に来たなら、夜更かししよう。 満天の星空と不思議な生き物たちの世界へ、一歩だけ踏み込んでみる。 小笠原はヘビやクマ、イノシシもいないから、安心して夜を楽しもう。 小笠原は全てが僕らを歓迎してくれる。 ただし天候に恵…

父島:小笠原帰郷記 2日目

小笠原では、どう過ごすのが正解だろう。 ダイビングやシュノーケリング、セイリングなどのマリンアクティビティは必須だろうし、固有種にあふれた森をトレッキングするのも捨てがたい。 島ならではのグルメも楽しみだし、人との触れ合…

おがさわら丸:小笠原帰郷記 1日目〜

人生の忘れ物を、取りに行こう。 青い空と青い海、緑の島のふるさとへ。 父と母の島へ行こう。 海に浮かぶ1日の中でさえ、大切な時間が僕を待っている。 ある時、社長が言いました。 「五条くん、2週間休んでいいよ」 この夏、僕…

史跡 佐渡金山 宗太夫抗

「相川金銀山」(あいかわきんぎんざん)のもう一つのコース、 「宗太夫抗」(そうだゆうこう)を進んでみます。 こちらは「江戸金山絵巻コース」とも呼ばれ、江戸時代の初期に手掘りで採掘された坑道となっています。 厳密には、世界…

大幡神社/弁慶のはさみ岩/夫婦岩

新潟県佐渡市大倉、旧外海府村の大倉に祀られている「大幡神社」(おおはたじんじゃ)を訪ねてきました。 鎮座地は県道から外れた僻地になり、車を県道の広めの路肩に駐め、雨に濡れながら歩いての参拝となりました。 延喜元年 (90…