留萌小平

「五条くん、2週間休んでいいよ」 と突然、社長からいただいた、僕の”一生で一度”かもしれないご褒美休み。 心の準備も整わぬなか、僕は憧れの小笠原諸島へと旅立ちました。 小笠原へ行くには、基本的に6日間を要します。なのでこ…

旅立:小笠原帰郷記 5日目〜

「さようならは言わない」なんて陳腐なセリフがあるけれど、この島ではそもそも不用な言葉だ。 「いってらっしゃい」と、手を振る父がいて、母がいる。兄弟姉妹がいて、友人がいる。 厳しさがあり、優しさがある。悲しい歴史があり、輝…

母島:小笠原帰郷記 4日目

母島に暮らす、というのはどんな感じなのだろう。 父島よりも遥か遠い南の島で、町と呼べるものもなく、海が荒れれば物資が届かぬ日も続く、そんな島だ。 それでも、故郷を離れ、荷物一つでこの島に渡り、暮らしていこうと考える人がい…

小笠原飯

せっかく遠い島まで来たのだから、島飯を思う存分、食べたいものです。 が、おがさわら丸で一斉に人が流れ込む父島・母島での食事事情は、なかなかハードでした。 昼食をまともにやっている店は少なく、お弁当も早々に売り切れ状態。 …

馬見原:常世ニ降ル花 天之高原篇 07

「馬見原ハ シャレタ町ナリ」 明治35年(1902年)に当時17歳の歌人”牧山牧水”が延岡から熊本までの旅の道中、馬見原の若松屋に泊まり、日記にそう記しました。 「馬見原」(まみはら)は熊本県の北部、阿蘇郡にかつてあった…

宿根木

「沢崎の 灯台に身を なぞらえて はし鷹立てり 一つの岩に」   ー 与謝野晶子 佐渡の「沢崎鼻灯台」(さわさきはなとうだい)へやって来ました。 場所はどこかというと、こんなとこ。 佐渡の北東端が大野亀・二ツ亀だとすると…

史跡 佐渡金山 宗太夫抗

「相川金銀山」(あいかわきんぎんざん)のもう一つのコース、 「宗太夫抗」(そうだゆうこう)を進んでみます。 こちらは「江戸金山絵巻コース」とも呼ばれ、江戸時代の初期に手掘りで採掘された坑道となっています。 厳密には、世界…

北沢浮遊選鉱場(佐渡島のラピュタ)

泊まった宿の奥様から、近くでライトアップが見れるから行っておいで、と言われて来てみました。 新潟県相川町の「北沢浮遊選鉱場」(きたざわふゆうせんこうば)遺構です。 誰もいない夜の廃墟、ちょっぴりコワい。 ヒーリング的な音…

二ツ岩大明神:たぬカタリ case of 二ツ岩の団三郎

むか~し、むかしのぽんぽこぽん。佐渡の山から金がザックザックととれてたころな、島には100匹以上のムジナが棲んどったっちゃ。 中でも、盗賊から新町のおもや屋敷を守った源助ムジナ、 女に化けて船人をだましてからかう相川関の…