昔、この里に土蜘蛛あり、名を海松橿姫といひき。天皇、国巡りしましし時、陪従、大屋田子をやりて、誅ひ滅ぼさしめたまひき。 霞、四もを含めて物の色見えざりき。因りて霞の里といひき。今、賀周の里といふは、訛れるなり - 『肥前…
カテゴリー: 佐賀
おつぼ山神籠石:常世ニ降ル花 土雲歌譚篇 29
景行帝が行幸した時、この山の山頂に八十女という土雲がいた。八十女は帝の命令を拒み、背いて降伏することも無かった。 そこで、帝は兵に奇襲させてこれを滅ぼした。これにより嬢子山と呼ばれるようになった。 小城の南西、多久市に聳…
小城:常世ニ降ル花 土雲歌譚篇 28
昔者、此村に土蜘蛛あり。小城を造って隠れ、皇命に從わず。日本武尊が巡幸のおり、皆ことごとく誅ひたまう。それでここを小城郡という - 『肥前国風土記』 佐賀の小城市といえば「小城ようかん」ですが、その老舗の前にある 「須賀…
巨石パーク:常世ニ降ル花 土雲歌譚篇 27
三瀬峠を越えて佐賀市内へ向かう嘉瀬川(かせがわ)沿い、佐賀大和I.Cからほど近いところに「巨石パーク」と書かれた、巨石の看板があります。 そこには、下流にある豊玉姫にゆかりの「與止日女神社」(よどひめじんじゃ)の奥宮があ…
與止日女神社:常世ニ降ル花 土雲歌譚篇 26
一は云う。郡の西に川あり。名を佐嘉川と曰う。年魚あり。其の源は北の山より出で、南に流れて海に入る。山の川上に荒ぶる神有り。往来の人、半ば生き半殺にき。ここに県主らが祖大荒田、占問いき。時に土蜘妹の大山田女、狭山田女といふ…
妻山神社:八雲ニ散ル花 木ノ国篇 筑紫番外編06
杵島郡白石町馬洗に鎮座の「妻山神社」(つまやまじんじゃ)に来ました。 階段を登ったところにも肥前鳥居。慶長13年(1608年)の建立と伝わります。 真っ直ぐに伸びた参道では、10月18,19日の秋季例祭で流鏑馬神事が行わ…
稲佐神社:八雲ニ散ル花 木ノ国篇 筑紫番外編05
佐賀県の南西部に位置する杵島郡白石町にも五十猛(いそたける)を祀る神社がありました。 「稲佐神社」(いなさじんじゃ)です。 白石町は有明海に面しており、レンコンや玉ねぎなどの農産物の生産が盛んな町です。 大豆から作る「し…
基山・荒穂神社:八雲ニ散ル花 木ノ国篇 筑紫番外編02
昔々、木の山の東に荒ぶる神々が住んでいました。 その神たちは、山道を通る村人を気まぐれに殺しましたので、そこは命を落とす「命尽くし」と呼び、荒ぶる神々のことは鬼と呼びました。 鬼は人の通りが少ない季節になると、今度は里に…
淀姫神社群・是善王宮:常世ニ降ル花 アララギ遺文篇 番外
福岡から佐賀にかけて点在する淀姫神社群をざっと思いつく範囲で巡ってみました。 過去に巡った関連する神社はこちらです。 武雄の淀姫神社 嬉野の豊玉姫神社 與止日女神社 與止日女神社奥宮 改めてグーグルマップで検索してみると…
吉野ヶ里遺跡の大賀ハス
北内郭の大祭殿の写真を撮りなおしたくて、佐賀の吉野ヶ里遺跡へ再訪しました。 すると「大賀ハス」が見頃です!というので、立ち寄ってみることに。 王の家がある南内郭から少し下ったところにありました。 これは見事。 美しい大輪…