
湖めぐりは北海道の旅の醍醐味の一つだと思います。
中でも「秘湖」と呼ばれる一般の観光では訪れることの少ない湖は、足を労するに価する美しさを見せてくれます。

北海道三大秘湖に数えられる「オンネトー」もそうした湖のひとつ。

「オンネトー」に訪れるにはまず、マリモで有名な「阿寒湖」を目指します。
奥に見える雄阿寒岳も美しいです。

釧路にある阿寒湖は北海道で5番目に大きい淡水湖になります。

阿寒湖のそばには、アイヌの村「アイヌコタン」があり、

様々な民芸品を買い求めることができます。

また阿寒湖からほど近い所に、北海道の形をした湖「ペンケトー」もあります。

ペンケトーとは「上の湖」という意味で、これに対し「下の湖」の意味のパンケトーという湖もあります。


阿寒湖から西へ15分ほど緩やかな山道を進んだ先に「オンネトー」はあります。

抜けるような青空の下、阿寒富士、雌阿寒岳を背景に美しい湖が姿を表します。

「オンネトー」とはアイヌ語で「大きな沼」「年老いた沼」という意味からきているそうです。
見る度に色を変える「オンネトー」は「五色沼」とも呼ばれています。

雌阿寒岳の噴火の影響でできた「オンネトー」は酸性が強い水で、魚は棲めないのですが、エゾサンショウウオとザリガニが棲息しているそうです。

左に見える山が「雌阿寒岳」、右に見える山が「阿寒富士」です。
アイヌの伝承では、この雌阿寒岳と阿寒湖から見える雄阿寒岳は夫婦の山でしたが、雄阿寒岳はポンヌプリという小さい山を妾として囲っていました。
それを知った魔の神「ニッネカムイ」は「山のくせに妾を持つのは生意気だ」と、雄阿寒を槍で突き刺し、罪の無い雌阿寒までもその槍で突き刺してしまいました。
雌阿寒の火口は、その傷跡だと云います。

一日に何度も湖面の色が変わるオンネトー、僕が訪れたその時はエメラルドグリーンとコバルトブルーのツートン色になっていました。
なんとも神秘的な表情は、まさに秘湖に価する自然の宝物です。
