
遠野の「愛宕神社」のふもとに「卯子酉神社」(うねどりじんじゃ)があります。

民家の横をすり抜けるように続く参道。

地元では「卯子酉様」(うねどりさま)と親しまれています。

祀られる神の正式名称は「卯子酉大明神」、恋愛成就の神と伝わります。

境内には「愛宕神社」の分社と「水神」の祠があります。
水神の祠から愛宕神社へは、御神木の根が繋ぐように伸びているのが印象的です。

そして圧倒されるのが、境内に結ばれた無数の赤い帯。

赤い帯は本殿で無人販売されています。
これに願い事を書き、左手で結ぶと縁が結ばれると云います。

この辺りはかつて大きな淵であり、ここの「方葉の葦」に恋の願いを書いた紙を結ぶと「淵の主」が願いを叶えたということが由来のようです。
特に信仰の篤い者には時として主自らが姿を現したとも云います。

「卯子酉」とは方角でいうと「東北西」となり、「南」=「午」が抜けていることになります。
遠野では「オシラサマ」というの馬の神を祀る風習がありますが、この二つの神に何か関係があるのかもしれません。
