
大分の竹田市、その山奥に「日本一美しいダム」と呼ばれるダムがあります。

面倒な細い山道をひた走り、ようやくたどり着きました。
見てみるとダムと呼ぶには小ぶりです。

白水ダムは、正式には「白水溜池堰堤水利施設一溝」(はくすいためいけえんてい)といいます。
そう、白水ダムは実はダムではなく「堰」(せき)と呼ばれる構造物になります。

が、まあそれはさておき、確かにその水流がとても美しい。

その姿は、まるで女優が着飾るシルクのドレスのようです。

この優美なダムが造られたのは、この竹田の地質に理由がありました。

ここは阿蘇の火山の影響で地盤が弱いため、落水の衝撃を弱める必要があったのです。

ダムの左右の形状がアシンメトリーなのも面白いです。
右岸は「武者返し」と呼ばれるなめらかな曲面になっていて、左岸は階段状になっています。
どちらも水の流れを一度弱めたあと、中央部に向かって流れるようになっています。

絹のように流れる水が、緩やかに中央へ向かっています。

秋の紅葉の頃は更に美しいのだとか。
ゆったり時間をとって訪れたいスポットです。