
近年、注目のスポットが出雲にあります。
「韓竈神社」(からかまじんじゃ)は縁結びなどの御神徳と、ちょっと普通じゃないその様式が、巷の人の興味を引いているようなのです。

韓竈神社は、延喜式にも、出雲国風土記にもその名がある由緒ある神社だと云います。
鰐淵寺がある鼻高山山系のちょっと外れた場所にある聖地。
鰐淵寺といえば、神仏習合期にスサノオこそが出雲の国を造った真の主であると提唱して、出雲大社の祭神を変えてしまったお寺です。
その関係があるのかないのか、この韓竈神社の御祭神はスサノオだと云うことです。

韓竈神社は駐車場までもかなりの山道を走りますが、その駐車場からさらに山道を歩かなくてはなりません。
まだまだ車で進めそうですが、やめておいた方が無難です。

だんだん景色が鬱蒼としてきます。

この辺まで車で進入してしまったら、後悔してしまいます。
道は細く、Uターンする場所もありません。

道はまだ、わりとなだらかです。

800mほど傾斜の緩い山道を進んだら、

見えてきました。

ここからが本番です。

と、ちょっとその前に、もう少し先まで川沿いに進んでみます。

するとスサノオが乗ってきたという「岩船」なるものがあるのですが、あまりよくわかりません。

ま、そういうことで早速登っていきましょう。

僕はいつも一人旅ですが、もう本当に怖いです。

森林浴が清々しい、なんて気持ちにはなれません。

なぜこんなにきつい、怖い思いをしてまで、そこへ行くのか。

そこにはきっとすごい神秘が待っているから、と信じることで精一杯です。

まだ続きます。

と、なんだかすごい磐座が見えてきました。

圧倒的存在感です。
そして怖い。

近年女子に人気のスポットですが、

それウソやろ。

女子数人でやってきたとしても、この雰囲気はやばいです。
人か、人でないものかに襲われても仕方ない、そんな空気に満ちてます。

でもとにかく登ります。

15分くらい登ったでしょうか。
木の根がぐちゃっとなってて、そして行き止まりになっていました。

いや、行き止まりではありません。

確かにそこに道はありました。
そう、これが韓竈神社の、ちょっと普通じゃない様式ってやつです。
その隙間の幅は35cmほどと云います。

この岩の隙間は、いわば産道を体現していると云うことです。

その穴を進みます。

進みます。

体がめっちゃ擦れます。

そして、生まれるーっ。

抜け出た先の、石垣の上には、

社殿がありました。

なんでまた、こんなところに造ったか、呆れてしまいます。

しかし確かに、聖域としてはこれほどの場所はそうないでしょう。

さらに奥にある穴もちょっと不気味です。

上を見上げれば、ひときわ大きな穴が開いています。
あそこから石や木材を運び込んだのでしょうか。

岩に埋め込まれるように造られた社殿。

記紀でスサノオは、アマテラスの弟と記され、大国主の父であり、また韓国に関係があるように書かれました。
韓国から鉄や植林、稲作を伝えた神なので、鉄の釜が御神体になったと云います。

しかし実は、スサノオは中華の秦国から渡来した徐福のことであるそうです。
徐福は出雲国造の祖神である穂日らの主人でした。

記紀の編纂にあたって出雲にやってきた右大臣「藤原不比等」を当時の国造果安は、韓国人だと勘違いしたようです。
それで自分たちの出自をアピールするために、記紀に「祖神スサノオは韓のソシモリに天降った」という一文を付け加えさせました。
それがそのまま伝わり、今もスサノオの出自について様々な論争を起こさせています。
僕も随分、振り回されました。

伝承はさておき、しばらくして気持ちが落ち着いてくると、なかなか清々しい気分になってきました。
やはり、こうして隠された秘境というのは、格別の味わいがあります。

が、そろそろ下山しなくてはなりません。

やはりここを通らなくては、ならないか。


神功皇后期から応神期にかけて、大陸系渡来人と朝鮮半島の混合が始まったとされ、現在の志賀島神社も神事はその時期以降の影響を受けた服属儀礼とされます。
となると、元々のこの神社の祭祀はやっぱり出雲系だったんですかね。
あと、木築大社がお金がなくなってあのお寺の所有と成り下がった際に素戔嗚が大社に入り込んだのだとすると、千家は仏教勢力も押さえていたんでしょうかね
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出雲大社の青銅鳥居に関しても鰐淵寺が関わっており、鰐淵寺と国造家に何らかの関係があったと思われますね。
韓釜神社の磐座はサイノカミを思わせ、そこが出雲の聖域であったことは十分考えられます。
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鰐淵寺について知りたくなってサイト内を検索させていただきましたら、こちらの記事もヒット。
すごいところですね。
そして不比等にすり寄ったのは出雲の果安だったというのがじわじわきています。
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じわじわきてますか(笑)
すごいところなのですが、縁結びということで、うら若き乙女らも参拝するのだそうです。
僕でも怖くて、逃げ出しそうだったのに。。
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