
出雲の古い歴史を調べて今年数回訪れた島根。
それがひと段落しそうな最後の訪問がたまたま出雲大社の神在月最終日、「神等去出祭」(からさでさい)が催行される日でしたので、ちょっと訪れてみました。

出雲へはかつてはひたすら車を走らせて、6時間ほどかけて行っていました。
高速バスで行ったこともありますが、身長180cmの僕には、なかなか苦痛な旅です。
そこで最近は飛行機を利用しています。

福岡ー島根の往復便は結構な値段なのですが、早割等を利用すれば、大幅に減額できます。
飛行機で飛んで、レンタカーで走る、これが最近の僕の手口です。

この日、飛び立った機窓からは、「豊満なおっ◯い山」、略して「宝満山」が見えていました。

上から見るとこんなんなんですね。
こんな山をちまちま登っているとおもうと、感慨深いです。

しばらくすると、素晴らしい景色が広がっていました。

中国山地の山々が赤く染まっています。

日本ってやっぱり素晴らしい国です。

なんて見蕩れていると、すぐに斐伊川が見えてきました。

宍道湖岸にある出雲空港まであっという間です。
これは楽チン。

ただし機体はプロペラ機です。
あまりの小ささと、揺れを覚悟で乗る必要があります。

旧暦の10月になると、日本中の八百万の神々が出雲の大国主の元に大集結し、人々の“しあわせ”の御縁を結ばれる大会議「神議」(かむはかり)が行われると云います。
故にその時期は日本では「神無月」となりますが、出雲は「神在月」と呼ばれます。
神在月
かみありづき
神在
じんざい
じんざい。。
ぜんざい。
「ぜんざい」!

そう、出雲はぜんざい発祥の地、とも呼ばれているとか。
出雲に来たならぜんざいを頂かなくてはなりません。
出雲ぜんざいは、紅白の餅が入っているのが特徴のようです。
縁起がいい。

また最近はヴァリエーションも増えてます。

夏は冷たいぜんざいも乙なもの。

神在月と関係の深い、佐太神社の参道のお店では「お供え神在餅」というぜんざいが頂けます。
これは古代のぜんざいを再現したものです。
神在の起源は日本に砂糖が伝わるよりも古く、本来は砂糖なしで作られたということです。
いわば砂糖なしのぜんざいです。
砂糖はご自由にどうぞと言われましたが、小豆と餅のみの素材のほのかな甘さが体に染みるようで、そのまま全ていただきました。

あと出雲大社の早朝参拝時に、参道入口前のぜんざい屋さんにある朝限定メニュー「ぜんざい粥」はおすすめです。
優しい味が胃から体全身に染み渡っていきます。

甘いものを食べたら辛いものも食べたくなります。
こうなれば島根を食べ尽くす!

島根といえば海、やはり海鮮丼は外せません。

びっくりするくらい多くのネタが乗っかってます。

これが旨くないはずがない。

ご当地バーガーの出雲バーガーは光海どりの唐揚げがサンドされてます。
とは言えたかがチキンバーガーが800円はぼったぐりだろうと思いましたが、旨かった。。

出雲といえば「出雲そば」。

数ある出雲そばで今はまっているのは、献上そば「羽根屋」。
時間帯によっては行列になるお店です。

店内はわりとこじんまり。

一般的なのは「割子そば」です。
薬味とつゆを直接そばに乗せ、食べすすった後の汁は下段にかけてまた食べるスタイルです。
そばは追加注文可です。

ところで、思い切って「天ぷら割子そば定食」にしてみました。
圧倒的ボリュームです。

エビ2尾と野菜の天ぷら。

桜エビが入ったごはん。

宍道湖といえばしじみ汁。
しじみは見えませんが、ちゃんと入っています。

こんだけあれば、さすがにそばの追加はキツイです。

あとあと、これもハマっているのですが、

「スサノオラーメン」!

出雲空港でいただけます。
他のメニューも気になりますが、はやり一番人気のスサノオラーメン大盛りで!

コクのある味噌味。
スープまで一気にいっちゃいます。

さて、刻限も過ぎて来て、出雲大社に人だかりができて来ました。

12月4日、午後4時,、白い布に包まれた、神々の宿りし神籬がしめやかに拝殿へ運ばれます。

遥々、全国よりお集いになられた神々は、ご宿処の東西の十九社より拝殿にご遷座され、おまつりがお仕えされます。

ここに、日本中の神様がいらっしゃるのでしょうか。

神籬が拝殿にご入場されます。

神籬は一つではなく、3つほどありました。

全ての神籬がご入場されると、囲いの布を一枚に広げ囲います。

そして神々が拝殿にお鎮りになると祭りが始まります。

ここから中の様子は垣間見ることしかできませんが、しめやかに祭りが執り行われているようです。

やがて神職の「お立ち~!」との高声とともに、八百万の神々が出雲大社をお立ちになられます。

“出雲神在”の御神恩に感謝の祈りを結びつつ、神々を皆でお見送りしました。