那珂川のちょっと人里離れたところに、僕だけの楽園があります。

もともと祖母の土地でしたが、放置されていたので僕に譲ってもらいました。
50坪ほどで水道や電気は通らない何もない土地。

まずは僕の背丈ほどはあろうかという雑草を刈り取りました。

ここは真砂土の丘で、一応石垣で補強されていますが、いつかは崩れてなくなっていくだろう土地です。

知り合いのリフオーム屋さんに3畳くらいの小さな小屋を建ててもらいました。

とてもシンプルな小屋です。

小屋の外観がほぼできて来た頃、一人こつこつと土や砂利を運び込みます。

何かに夢中になって汗を流すのは気持ちが良いです。

そして最初の庭の外観が完成しました。

石などをかき集め、なるだけあるもので造っていきました。

とにかくたくさんの花や木を植えられるよう、土の部分を多く残しましたが、これが後に手に負えない原因となります。

水道はありませんが、どこからともなく湧き水が流れてきていたので、それを引き込んで小川も作りました。
ところが、これも思わぬ事態を引き起こします。

造園など全くの素人で、何も知識は持ち合わせていませんでしたが、なんとかなるものです。

が、土を多く残したことで、春夏には雑草がすごい勢いで伸び出し、とても手に負えない状況になりました。
また引き込んだ水に誘われて、イノシシが暴れ放題暴れて、庭全体が無残なことに。
さらに奥の土地、幅1mくらいが土砂崩れで下に落ち、愕然としました。

そんなことを何年か繰り返しました。

雑草対策に砂利面を増やしました。

イノシシ対策は苦慮しましたが、ホームセンターで買った簡単な柵を立てたところ、今の所は被害に遭っていません。

雑草はそれでも、毎年すごいことになっています。

雪が降ることもあります。

車道に面しているのですが、急勾配で路面の悪い坂を登らないといけないので、天候の悪い日は車は要注意です。

両隣は他の人の土地ですが、滅多に出会うことはありません。
お会いしたときご挨拶すると、とても気さくな方でした。

霧に包まれる朝などは、幻想的で美しいところです。

そのうち花なども咲き出して、僕を楽しませてくれます。

たくさんの花を咲かせたくて、「咲庵」（ショウアン）と名付けてみましたが、まだまだ名前負けしています。

宝満山麓のご夫婦からフジバカマも株分けしていただいたので、数年後の秋にはアサギマダラの群れが飛来してくれることを期待しています。

写真のように、綺麗な状態の時はほんのわずか。
すぐに雑草に侵略されてしまいます。

それでも暇な休日は、のんびり過ごすのにちょうど良いのです。