宍道町、高速道路の宍道トンネルの上に鎮座する、「女夫岩」を訪ねてみました。
高速道路に車を駐めて山をよじ登るわけにもいかないので、ぐるり迂回し、JA島根中央家畜市場の前の道から入っていきます。
細い車道になんとか車を駐め、入口から山を登ります。
そこそこ急な上り道を5分ほど登っていくと、
それらしき場所が見えてきました。
先に女夫岩の上部を見てみました。
岩と岩の間に、小さな祠が祀ってあります。
側面を通ってぐるり下に降りると、
その神々しい姿が現れました。
この遺跡は二つの巨石からなり、地元で信仰の対象として「女夫岩さん」「宍岩さん」と呼ばれているそうです。
寄り添う二つの岩が、仲睦まじい夫婦、もしくはオオクニヌシが狩り立てたイノシシに見えるという事でしょう。
しかしこれはまあ、どう見ても女夫というよりは、女のみといったところ、いわゆる「ホト岩」です。
古代出雲の王国時代は、クナト信仰が盛んで、男根やホトの形をした岩を御神体として崇めていたと云います。
今だと苦笑いしてしまう信仰ですが、幼子が生きて成長することが難しかった往古では、子孫繁栄のための祭事はとても真剣で重要な事だったのです。
巨石の大きさは、北側のものが長さ9m、幅2.5m、高さ4m以上、南側のものが長さ6m、幅3m、高さ4.5m以上あるそうです。
平成6年(1994年)の中国横断自動車道の建設において、この遺跡は取り壊される危機にありましたが、近辺から祭祀につかわれたであろう土器が発見されたり、古墳が見つかったりしたこともあり、住民団体の保存運動の結果、今もその姿を残すことになりました。
何tあるかもしれないこの巨岩は、最初からここにあるのではなく、あえてこの場所に移された可能性もあるのですが、
地形を確認すると、まさにふくよかな大地の女神の股間部にこの遺跡があり、もしそれを踏まえて当地に巨岩を運んだのだとしたら、古代人の想像力のたくましさに、思わず脱帽するところです。
こんばんわ(‘-‘*)
パワフルな石と 周りの個性的な木々が 作り出している この場所が ステキです。
取り壊されなくて 良かったです。
いいねいいね: 1人
日本は土地が狭いので仕方ないのかもしれませんが、古墳や自然の山が切り崩されているのを見ると、心が痛みます。
ひっそりと守り続けられてきた遺跡・神跡に出会えると、とても嬉しい気持ちになりますね。
いいねいいね
本当に その通りですね。
良い風が吹き抜けていく土地でもありますよね。
いいねいいね: 1人