然別湖・東雲湖

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北海道三大秘湖と呼ばれる湖があります。
「オンネトー」「オコタンペ湖」「東雲湖」がそれに当たります。
最近では「チミケップ湖」「シュンクシタカラ湖」「東雲湖」を指して新三大秘湖とする向きもあるようです。
そのどちらにも含まれる秘湖の中の秘湖、King of 秘湖「東雲湖」を訪ねてきました。

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早朝から車を走らせます。
北海道は直線の道が多くて、そして美しいです。

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「扇ヶ原展望台」というのがあったので立ち寄ってみると、

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素晴らしい雲海が広がっていました。

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やがて山深くなり、

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幻想的な白樺の森を走り抜けます。

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道幅が狭くなってきた頃、

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「駒止湖」(こまどめこ)という小さな湖が見えてきました。

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現在向かっている「然別湖」(しかりべつこ)に属する小湖で、ここもかなりの美湖です。

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そしてやってきました!然別湖。

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なんと美しい湖でしょう。

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紅葉もいい感じに色づいています。

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車を停めたら、「然別湖ネイチャーセンター」へと向かいます。
そもそも東雲湖を目指しているわけですが、何ゆえ然別湖に来たのか?

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それはこの広大な然別湖の奥に、目指す秘湖があるからなのです。

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今回は秘境への未知の旅なので、「然別湖ネイチャーセンター」でガイドをお願いしました。
ここからカヤックで然別湖を漕ぎ渡り、陸路を歩いて東雲湖へ至ります。

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東雲湖は然別湖の再奥部のさらに700mほど先にあります。
東雲湖は、北海道三大秘湖・新三大秘湖の中でも唯一、直接の連絡道路がない湖でアクセスが困難です。
東雲湖に至るルートは2つ、然別湖の湖畔の山道を90分かけて歩いていくか、然別湖を渡りきるか。

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どちらを選択しても、往復たっぷり4時間くらいの行程になりますが、どうせなら美しい然別湖も堪能したいとカヤックで渡る方法をチョイスしました。

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船体の薄いカヤックは、視線が水面ギリギリ。
しかしとても安定感があります。

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僕が前席、ガイドさんが後席に座って、ゆっくり漕ぎ出します。

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風もなく、なんと穏やかなカヤック日和。

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湖面にはあたりの景色が鏡のように写り込んでいます。

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遠くに見える一軒家が風情を醸し出しています。
ガイドさん曰く、今は使われていない家なのだとか。

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二つの峰を持つ特徴的な山は「天望山」(標高1,173m)で、「くちびる山」と呼ばれています。

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湖面に映った姿を見れば、なるほどと納得です。

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然別湖は然別火山群の山々に囲まれるようにあり、この火山群の成長とともにヤンベツ川が堰き止められて形成された堰止湖となります。

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標高は810メートル。
北海道で最も高い標高に位置する自然湖であり、「天空の湖」とも呼ばれ、国内有数の透明度を誇ります。

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カヌー・カヤックに乗り込めば、ここが空に一番近い湖であることを実感します。

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周囲は13.8km、最大深度は108m。

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湖には遊覧船が就航していますが、その他のエンジン付きボートなどの運航は禁じられています。

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然別湖にはサケ科イワナ属の淡水魚で、固有種のミヤベイワナ(北海道の天然記念物)のほか、放流され自然繁殖したニジマス、サクラマス、ワカサギ、ウグイなどが生息しています。

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夏季にはキャッチアンドリリースの条件で釣りも解禁されるようで、糸を垂れる舟もちらほら見受けられます。

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対岸の岸までやってきましたが、苔むして日本庭園のような風情です。

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まるで石垣を積んだような岸ですが、これらは全て天然の造形。
人の手で作られたわけではありません。

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見ての通り岩盤の陸地ですが、大地の中に永久凍土が眠っていること、朝晩の寒暖差が激しいことから霜や露が降り、その湿気が苔を育んでいます。

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そこに木々が根を張り、雄大な森となっています。

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透明度も最高クラス。

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遊覧船で楽しむのも良いですが、やはりここはカヌーかカヤックで楽しんだ方がベストな選択でしょう。

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然別湖では夏季は大気が安定していることから、気球イベントが行われているそうです。

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冬季は結氷し、「然別湖氷上コタンまつり」が開催されます。

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雪と氷を使ったイヌイットの家をモチーフにした「イグルー」や、氷上露天風呂などもつくられ、大変賑わうのだとか。

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然別湖ネイチャーセンターでは年間を通じて、様々なイベント、体験プログラムが企画・用意されていて、然別湖を満喫したい人にとても心強いアドバイザーとなっています。

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岸にコロボックルの家を見つけました。

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「弁天島」と呼ばれる小さな島も湖上に浮かんでおり、然別湖だけでもその神秘を十分に楽しませていただきました。

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岸に着きました。

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ここからしばらくトレッキングです。

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カヤックでは2.5kmほど然別湖を漕いできました。
ここから20分ほど陸路を進みます。

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この日、僕をエスコートしてくださったガイドさんは「たにちゃん」さん。

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ごっつい体つきですが、小さな小さな菌糸類や苔類にとても詳しい方でした。

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ちょっと立ち止まってしまうと、もう小さな世界に没頭してしまいます。

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僕もそういうマニアックな世界が好物なので、すぐに意気投合してしまいました。

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ガイドさんをお願いするメリットは、その膨大な知識。

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自分だけでは単なるトレッキングも、豊かな新しい知識の世界へと様変わりするのです。

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クマさんのようなたにちゃんさんがいれば、危機回避も安心です。

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実際にヒグマ生息圏である当地で、クマに合わない方法、クマに会った時の対処法も適切に教えていただけます。

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しかしここでクマより恐ろしいのはスズメバチだそうで、もちろんその適切な対処法も教えていただきました。

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深い森をずいずい進みます。

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苔むした大きな岩。

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この下は風穴になっていて、

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手を入れるとひんやりしました。

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数々の野鳥にも出会えますが、

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ここで一番逢いたいのは「ナキウサギ」。

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僕は残念ながら出会えませんでしたので、フリー素材から写真を掲載しています。
姿はネズミに近いですが、れっきとしたウサギの仲間で、しっぽも丸いそうです。
「なきうさぎ」の名前の通り、甲高い鳴き声でよく鳴き、その声はオスは「キィッ」「キチィ」、メスは「ピュー」「ピィーッ」と、鳥の鳴き声のようだといいます。

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北海道の愛くるしいゆるキャラ「キュンちゃん」のモデルでもあります。

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さてトレッキングもいよいよゴールが近づいてきました。

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北海道で、いや日本で最も秘境的湖のひとつ、「東雲湖」(しののめこ)がその全貌を見せます。

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深かった森がひらけていました。

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東雲湖は東小沼(ひがしこぬま)とも呼ばれるように、湖というよりは沼の風貌です。

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大雪山国立公園内にあり、日本の秘境100選のひとつに数えられます。

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周囲に倒木が多いのは、平成28年の気象庁の統計開始以来初めという、北海道へ連続で上陸した3つの台風によるものです。

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これにより東雲湖も甚大な被害を受けましたが、湖の本体は幸いにも守られました。

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湖畔まで行くことはできませんが、ここで眺めているだけでとても穏やかな気持ちになります。

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ガイドのたにちゃんさんが、もっと高台の場所へ案内してくれました。
その景色がこれです。
自分だけではここにたどり着けなかったと思います。

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湖に繋がる河川は無く、水は雨水などによって足されるのみ。
逆に豪雨の時はあふれた水が川となって然別湖に注ぐのだそうです。

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クマザサの丘とガレ場に囲まれた、周囲0.8キロメートルほどの小さな湖内には、ヨシ(葦)が生えており、枯れたヨシが湖底に溜まり、結果として水位は今も下がり続けています。

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つまり秘湖中の秘湖「東雲湖」は、そう遠くない未来にも消滅し、幻の湖となってしまう可能性があるのです。

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かつては遊覧船で接岸し、多くの人が当地へ至ることができたそうですが、儚い湖を保護するために、それは禁止となっています。

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たにちゃんさんがコーヒーを淹れてくれました。
こういったサービスも、ガイドさんならでは。
芳しいコーヒーを口に含み、美しく希少な、楽園のような秘湖をひと時、ただただ眺めていました。

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再びトレッキングとカヤックで岸に戻ってきました。
先にも言いましたが、残念ながらこの日、「ナキウサギ」に出逢うことはありませんでした。

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そこで然別湖ネイチャーセンターのオフィスで可愛いキーホルダーを購入しました。
次回はぜひ逢いたい!

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小腹が空いたので、ネイチャーセンター2階の、「カフェムバンチ」さんに立ち寄ることに。

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数量限定のイチオシという、「手作りベーグルのフレンチトースト」とやらを注文。
やってきたベーグルのフレンチトーストは、外側はパリパリ、中はふっくら。
しかも焼きたて鉄のフライパンごと届けられ、中央のバターはグツグツ泡を立てていました。
味ももちろん超美味。
メープルにもソフトクリームにもよく合う絶品です。
帰りがけには然別湖ネイチャーセンターで、web用にとドローンで撮影した写真をお土産にいただきました。

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4件のコメント 追加

  1. よっちゃん より:

    いろどりも構図も最高です。見てて良い気分になりました。ありがとう。

    いいね: 1人

    1. CHIRICO より:

      こちらこそありがとうございます。
      素敵な世界を見せてくれる、この国に生まれてよかったです。

      いいね: 1人

  2. いつも美しい場所
    いつも素晴らしい写真
    常に例外的な食べ物
    ありがとう!!!!

    いいね: 1人

    1. CHIRICO より:

      Mille Grazie!

      いいね: 1人

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