草津温泉・湯畑

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草津よいとこ 一度はおいで~ ア ドッコイショ
お湯の中にも コーリャ 花が咲くヨ
チョイナ チョイナ

忘れしゃんすな 草津の道を~ ア ドッコイショ
南浅間に コーリャ 西白根ヨ
チョイナ チョイナ

お医者様でも 草津の湯でも~ ア ドッコイショ
惚れた病は コーリャ 治りゃせぬヨ
チョイナ チョイナ

惚れた病も 治せば治る~ ア ドッコイショ
好いたお方と コーリャ 添や治るヨ
チョイナ チョイナ

積もる思いと 草津の雪は~ ア ドッコイショ
溶ける後から コーリャ 花が咲くヨ
チョイナ チョイナ

草津よいとこ もみじの名所~ ア ドッコイショ
紅の流るる コーリャ お湯の川ヨ
チョイナ チョイナ

朝の湯けむり 夕べの湯もや~ ア ドッコイショ
草津は湯の町 コーリャ 夢の町ヨ
チョイナ チョイナ

– 草津節 (群馬県民謡)-

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日が暮れて、草津の温泉街をぶらり散歩します。

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「草津温泉」は、群馬の草津白根山東麓、江戸時代には上野国吾妻郡草津村と呼ばれた場所にあります。

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毎分3万2300ℓ以上の自然湧出量は日本一。
兵庫の「有馬温泉」、岐阜の「下呂温泉」と合わせて日本三名泉に数えられ、江戸時代の温泉番付の格付では、最高位の「大関」が定位置でした。

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草津温泉の湯はpH2.1と酸性度が非常に高く、雑菌などの殺菌効果があります。
そのため温泉療養にも利用されており、皮膚病・神経痛・糖尿病などに効果があるのだとか。

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さて、夜にも関わらず賑わう広場にやってきました。
そこにあるのは

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「湯畑」(ゆばたけ)です。

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湯畑は草津温泉のシンボル的存在で幅20m、長さ60m、広さ約1600㎡あるといいます。

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毎分4600リットル、年間6tの湯量が噴出しており、いくつかある草津温泉の源泉の中でも最大級の大きさを誇ります。

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湯畑とは、温泉の源泉を地表や木製の樋に掛け流し、温泉の成分である湯の花の採取や湯温を調節する施設のことをいいます。

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摂氏50-90度はあるという高温の源泉は、直接入湯する事が出来ず、かといって水を加えるとせっかくの温泉成分が薄まるので、高い効能そのままに温泉を堪能できるように考え出されました。

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長い7本の木樋を通っているうちに温度が下げられた湯は、やがて湯宿に送られる仕組みになっています。

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最後に湯がまとまって落ちるため池は、また妖艶な雰囲気。
ここにはかつて「大滝乃湯」と呼ばれる共同湯があり、1960年(昭和35年)頃に取り壊されるまでは、草津で唯一、番台のある「滝の湯」があったそうです。

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ここから見上げたところにある石灯籠は「湯滝の燈篭」と呼ばれているものです。

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文化12年(1815)に「伊勢太々講中」(伊勢神宮に参拝に行き太神楽を奉納するためにお金を少しずつ貯める、伊勢信仰の集団)の人々によって建立されたもので、当時湯滝の傍らに不動堂が建立されていた事から置かれた常夜灯だったそうです。
ライトアップの効果もあって、さらに妖艶な雰囲気が漂っています。

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湯畑の周りを取り囲む遊歩道は、日本芸術界の巨匠「岡本太郎」氏が手掛けたもの。
夜でも安心して、のんびり散策出来るようになっていました。

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朝の湯畑にやってきました。

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夜の妖艶さと打って変わって、とても爽やかです。

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「草津温泉」の名称も古くからあるものではありますが、かつては、「草津湯」(くさつのゆ/草津の湯)、あるいは上野国の異称「上州」を冠して「上州草津湯」と呼び愛されてきました。

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「草津」という地名の語源は、源頼朝が当地を訪ねた折りに草を刈ったところ湯が出たという逸話も伝わっていますが、その信憑性は薄く、もっぱら硫黄臭が強く、「臭水」(くさみず/くさうず/くそうず)と呼ばれたことにあるというのが通説です。

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また、湯畑の名は、源泉の温度を下げつつも、各樋ごとに仕切るように工夫され、樋を堰き止め湯の花を採取していたことから、「湯の花を収穫出来る畑」から名付けられたようです。

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湯の花が高値で取引された江戸時代には採取権があり、幕府に上納金を納めなければならない決まりでした。
現在でも草津温泉で採取される湯の花は、希少で価値あるものとして、土産に人気なのだそうです。

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草津の湯の開湯者は「ヤマトタケル」「行基」「源頼朝」と、それぞれ説がありますが、どれも実証に足る資料はなく、あくまで俗説の域を出ないようです。

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戦国時代の豊臣秀吉は、徳川家康に草津入湯を勧めたり、また文禄4年3月に草津湯治の綿密な計画をたてていたほどの温泉好きだったと云います。

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また、8代将軍「徳川吉宗」、10代将軍「家治」らは、草津の源泉を江戸まで運び入浴したことから、「将軍御汲上の湯」と呼ばれていました。
こうして古い時代から著名人含む多くの人に愛されてやまない草津の湯は、今なおこんこんと湧き出ているのです。

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湯畑の前に、「熱の湯」(ねつのゆ)という建物があります。

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ここでは草津温泉の風物詩「湯もみショー」が毎日行われています。

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ショーは1日4回の入れ替わり制。
日によっては、通常のショーに加えて特別なイベントも行われています。

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颯爽と登場するのは、草津選りすぐりの美女軍団「草津レディス」。

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麗しき乙女らがアイスバーの化け物のような「湯もみ板」を手に取り、「草津湯もみ唄」や「草津節」を高らかに歌いながら湯を揉みあげます。

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「草ぁ~津ぅ~よいと~こ~♪一度は~おいで~♪ァドッコイショ!お湯の中に~も~♪コ~リャ花が咲くよ~♪チョイナチョイナ!!」

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この湯もみは、「時間湯」と呼ばれる入浴方法が取られた際、湯畑と同じように高温の源泉を水で加水せず冷ませるために考案されました。

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時間湯は「湯治」を目的とした入浴法です。
まず湯もみを2~30分行い、湯温を下げます。
次に湯治者たちは手桶で頭に3~40杯の湯をかぶり、熱さに体を慣らします。
草津の湯は、湯もみで温度を下げたと言っても48度前後あります。

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体が慣れてきたら、湯長の号令で一斉に入湯。
そして3分間入浴します。
この3分間というのは科学的な根拠が無いそうですが、長年の経験則で、高温での入湯で最も効果が上がる時間だということです。

入湯3分後には同じく号令で一斉に出て、これを1日4回繰り返します。
時間湯は最盛期には、熱の湯、白旗の湯、松の湯、千代の湯、鷲の湯、地蔵の湯の6湯で行われていたそうですが、現在は千代の湯と地蔵の湯の2湯で行われるのみとなっています。

古くから「万病に吉」と謳われる草津の湯は、強酸性泉による殺菌作用のほか、収斂作用、皮膚の刺激作用に優れ、切り傷から、ハンセン病、梅毒、皮膚病まで幅広い病の患者のを受け入れてきました。
草ぁ~津ぅ~よいと~こ~♪、そう湯を愛する人なら、一度は行くべき湯楽園なのです。

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4件のコメント 追加

  1. Yopioid より:

    このお風呂入っている時に、”おねえさま”方に見られちゃうんですかね?イヤン(*´ω`*)

    いいね: 1人

    1. CHIRICO より:

      古い絵を見てみると、おっさんたちが湯もみしてますねぇ、残念!!

      いいね: 1人

  2. 湯畑、すごいですね(^^)/
    夜は幻想的、朝はまた違った景色で…。みんなが写真を撮りたくなるの分かります。
    夜の写真は、どこかの遺跡かパビリオンのよう…。
    一度、行ってみたいです(*^^)v

    いいね: 1人

    1. CHIRICO より:

      草津温泉は群馬でも結構山の方で、遠かったです。
      でもとても良かったですよ。
      夜の温泉街を浴衣でのんびり楽しむ人もちらほら見かけました。
      ライトアップは西の河原でもやっているみたいです。
      そちらまで足を伸ばさなかったのが、悔やまれます。

      いいね: 1人

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