
兵庫県加古川市にある「正岸寺」(しょうがんじ)を訪ねました。

先だって、兵庫県佐用郡佐用町の清明塚・道満塚を記事にする際、ここが蘆屋道満が誕生した場所との伝承を知ったからです。

面白いのは、当地では蘆屋道満は、陰陽師・安倍晴明に教えを受けたと伝えられているところ。
一般的には宿敵同士という認識が強いのですが、師弟の関係だったとはどういうことなのでしょうか。

ダークヒーローの道満の株を上げるために、当地でそう語られるようになったのか、
はたまた、道満を悪役に仕立てるために、握りつぶされた事実だったのか。

境内には、あわやコンクリートの置物と見間違えそうになる道満生湯の井戸や、

道満を祀るお堂があります。

道満は幼い頃から占術を学んで頭角を現し、後に式神を連れ修行を重ねたといわれているそうです。
僧侶・医者でもあったといわれ、地域の人々のために尽力したのだとか。
がんばれ、蘆屋道満。何となく出雲散家的な匂いのする彼のことが、僕は好きになりかけています。
ちなみに、境内には、古墳時代の「家形石棺の蓋石」が置かれていました。岸という地区の墓地から移設されてきたものらしく、そこでは供物台代わりに置かれていたそうです。
被葬者も散々ですな。
