
ワイ: 箱根行こかおもいよるけど、人妻もいかへん
人妻: え!!めちゃいいやん!!!
ワイ: ちなみに宿はここでかんがえとる
ワイ: うらのじんじゃがぱわすぽらしいん
人妻: 風呂デカくて最高やな

ということで、ギリギリ20代の人妻を誘って、しっぽりと温泉旅行に旅立つ五条桐彦。
それがまさか、あんな事件に巻き込まれることになろうとは、この時はまだ知る由もなかった。


7月中旬、九州から箱根へ行くため、僕と人妻(娘)は羽田へと向かいました。

空の上は青空が広がっていますが、下界はまだ梅雨の雨。雨の日はいつもレイン。

羽田から箱根までのアクセスが、意外に面倒なのは知りませんでした。
ロマンスカーに乗りたい気持ちもありましたが、新宿まで出る時間のロスがもったいなくて、横浜まで京急線で移動し、そこからJRで小田原まで向かうことにしました。

小田原で「箱根フリーパス」を買い、あとは小田急グループの乗り物でウェイウェイします。

小田原駅のホームに降り、ちょうど停まっていた列車に乗り込もうとしたのですが、なぜか列車の入口で駅員風のおばちゃんが「200円」よこせと言って来ます。
フリーパスやないんかい💢と思いましたが、乗った列車はふかふかのシートに大きなガラス面の快適な列車。
後で気がついたのですが、それがロマンスカーでした。
図らずも、僕ら偽不倫カップルは、200円という格安価格で夢のロマンスカーに乗るという野望も達成していたのです。おばちゃん乗せてくれてありがと。

箱根湯本へ着くと、初日の目的地である大涌谷(おおわくだに)へ向かうため、箱根登山電車に乗り換えます。
先日、『外国人が選ぶ好きな日本の温泉地総選挙』などというはた迷惑なTV番組で、箱根は3位にランクインしていました。これでまたインバウンドが捗るやないかい💢
「ワイが旅した後で流せよ」とTV画面に向かってブチブチ言っていたわけですが、

フォーリン❤️エンジェル🪽
僕らが座った席の前に、キャワたん天使が舞い降りたのです。
ウェルカムトゥージャパ~ン⭐︎ようこそ、萌え出づる国・日本へ!

しきりに話しかけてくれるキャワたん天使(言葉は不明)と、しばし楽しい時間を過ごしたのでした。

箱根登山ケーブルカーを撮影する、人妻ノ図。
強羅駅(ごうらえき)で乗り換えです。
箱根登山ケーブルカーは強羅駅から早雲山駅までの約1.2km、高低差209mを11分程で走り抜けます。

木々の間を走るケーブルカー車窓は、ロマンティック。
7月中旬ですが、紫陽花も咲いており、次第にひぐらしの声も聞こえ始めました。



早雲山駅(そううんざんえき)では箱根ロープウェイに乗り換えです。

ロープウェイも一気に高度を上げていくのですが、正面の山を越える瞬間がイッツ・ア・エンターテイメント。
その大迫力に人妻っ娘も大興奮です。

標高1044m。
大涌谷(おおわくだに)に到着です。

大涌谷は、箱根火山の中央火口丘である冠ヶ岳の北側斜面にあり、火山性地すべりによる崩壊地形となっている場所をいいます。

箱根火山に多数有る噴気地帯の中では最大規模のもので、噴気と地下水を使った温泉の造成が行われており、多くの宿泊施設等への温泉の供給源ともなっています。

約3100年前、箱根火山で水蒸気爆発による山崩れが発生し、堆積物が溜まりました。
さらに約2900年前に小規模な火砕流が発生。これにより冠ヶ岳ができ、また火山砕屑物が積もりました。

この火山砕屑物と山崩れによる堆積物の間が現在の大涌谷となっているのです。

平成27年(2015年)6月、大涌谷でごく小規模な噴火がおこりました。これまでの研究では、約3,000年前の冠ヶ岳の誕生以降、大涌谷の周辺で計5回ほどの水蒸気爆発が起こったと考えられていますが、この噴火は箱根火山観測史上初めての噴火となりました。

これによって約1年の間、大涌谷への立ち入りが禁止されています。

箱根山の神山の北側には大涌谷園地があり、園地内には約600mの周回ルートの園路「大涌谷自然研究路」が整備されています。

僕らは天候不良と時間の関係で散策できませんでしたが、余裕があれば訪ねてみたいルートです。

大涌谷で名物といえば、

「黒たまご」!

これは、大涌谷の地熱を利用してできたゆで卵(温泉卵)で、当地の温泉に含まれる硫黄と鉄分が結びつき、黒い硫化鉄となって卵の殻に付着して、殻を黒く変色させたものとなっています。

黒たまごは1個食べると7年寿命が延びると云われており、僕と彼女は2個ずつ食べたので(4個入り販売)、これで14年余分に偽不倫することができます。

また、もう一つの大涌谷名物「特製 大涌谷カレー」も頂きました。
大涌谷カレーは少し懐かしい味わいのスパイシー系カレーです。スパイシーが苦手な娘(人妻)は、「豆と野菜のトマト煮込みカレー」を注文しました。

第73回ジャパン・フード・セレクション(2024年3月)グランプリ賞を獲得した大涌谷カレーは、ひき肉の肉感も強めで、美味しい逸品でした。
人妻の「豆と野菜のトマト煮込みカレー」も二口ほどいただきましたが、こちらもトマト感がしっかりとしたカレーで美味。
カレーだけに、アツアツの偽不倫カップルなのでした。
