
岡山県倉敷市下津井地区、瀬戸内海国立公園の代表的な景勝地として知られる鷲羽山(わしゅうざん)の一角に、赤い鳥居が立っています。

そこに鎮座するのは「穴場稲荷」(あなばいなり)。

てくてく階段を登っていくと、

社殿が見えてきます。

ここは瀬戸大橋を一望できる、超穴場スポット。ゆえに穴場稲荷、

ではありません。
“アナバ”の由来とは何か。

僕がその名で思い浮かべたのは、愛媛県大三島の大山祇神社摂社である「阿奈波神社」。
つまりここは、イワナガヒメを祀る稲荷であると考えられます。

現在の穴場稲荷に祀られる明神らの名にはありませんが、八大龍王、白鬚、猿田彦、と意味深な名前が並んでいます。

実際、同じ倉敷に鎮座する穴場神社では、大三島の大山祇神社から盤長姫の分霊を勧請したと伝えられているようです。

それにしても、神使を白狐をとする稲荷社は常ですが、黒い人までいらっしゃるのは珍しい。

御神体もお二人いましたが、こちらは共に白い人か。

穴場稲荷の周りの小祠には、先ほどの紙にあった大明神が祀られています。

小穴場稲荷ってなんだろう?

そして一際高いところに祀られるのは

白鬚稲荷大明神。
白鬚さんはサルタ彦である場合が多いですが、猿田彦大明神は別にありましたね。

さて、穴場稲荷はこれで終わりではなく、まだまだ上に続きます。

さすが穴場、サスアナです。

細くて急な石段を、グイグイ登ります。

岩。

登るよー。

ひぃ~。

岩に身を削るように登り、だいたい0.3mmほどスリムになったら到着です。

見よ、この絶景を!サスアナ!

ようやく辿り着いたここは、穴場稲荷の奥の院。

この奥の院自体が磐座であり、人の手で加工・積み上げがなされているように見えます。

中はこんな感じですよ、自然にできたとは思えない。

穴の手前には、白い人と黒い人が縦列で鎮座しており、奥は白蛇の棲家、ということになりましょうか。

杯状ケチェラーもにんまりの、お岩さんでした。
