
上対馬町の浜久須に、「鳴滝」(なるたき)と呼ばれる滝があるそうなので、行ってみました。

痺れるような常世観。
入口の森は、一人で訪ねるには、ちょっと怖い雰囲気です。

対馬といえば、険しい山々が思い浮かびますが、意外と川はなだらかで、滝は少ないといわれています。
そのような中で、この鳴滝は島民から、対馬で唯一の滝だと言われているそうです。

なんか妖怪チックな石灯籠。

しばらく歩くと、川に出ました。

岩肌の上を、滑るように流れる水。

薄暗かった森に光が差し、赤い社殿が見えてきました。

「この先に進みたくば、我を越えてゆけ」

華麗なリンボーダンスで結界を乗り越え、いざ、鳴滝の聖地へと進みます。

当地には龍神伝説があり、最近まで「雨ごい」が行われていたといいます。

鳴滝神社、龍神と聞いていましたが、これはどうみても稲荷。

祭神はウカノミタマでしょうか。
しかしいつも思うのですが、稲荷って龍宮ぽいよね。

さて、この流れゆく川の先が

滝となっていました。



鳴滝神社は滝の上に鎮座しており、そこから滝に沿って降れるようになっています。

サラサラと流れる水。

鳴滝の名の由来は、『上対馬町誌』に「高さ4丈6尺、奔流の聲山谷に響き、因て名とするゆえんなり」とあるように、その音が周囲の山々にこだまし、鳴動させることから付いたといわれています。
しかし実際は、鳴動させると呼ぶには、あまりにささやかな水量。

それは、上流にダムができたせいのようで、よほど雨が降らない限りは、かつての鳴動を聞くことは叶わなそうです。

滝の落差は15m。水量が多ければ、なかなかの迫力でしょう。

鳴滝は「奈留多機」とも書くようで、そういえば奈留多姫という人が福岡の「産宮神社」にいらっしゃいました。
古い雨請行事の儀礼では、「女たちが裸になって、瀧つぼで祈りをした」と伝えられているそうで、与四郎が全裸の朝近ちゃんタソに遭遇した、「扇滝」のことをほんわかと思い出しました。
滝と裸体の女性の取り合わせは、とても良いものです。

しっかし、水量が少ないとはいえ、滝壺から崖下に流れる川はオロチのようで、龍神様が、やましいことを考えている僕を睨みつけているような気がしたのでした。

お写真の露岩が気になって、対馬の地質図を確認しました。
対馬の地質については全く知識がなかったのですが、対馬の北側には砂岩泥岩互層が広く分布しており、鳴滝も含めポツポツと玄武岩が貫入しているようです。
それらの地質境界に段差が生じ、鳴滝が形成されたようですね。
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ブラタモリでも紹介されていましたが、対馬は地質フェチにはたまらない島のようです。
巨岩の露頭だらけの島です。
また、かつては壱岐と一つの島だったという話もありますが、明らかに地質的に両者は違っています。
よせふさん、壱岐対馬にお越しになられませんか😊
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あー、行ってみたいですねー♪
グーグルでうちからの経路を確認したら、10~12時間かかりそうなので、たっぷり休みを取れるようになったら検討してみます!
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し、四国の和奈佐意富曽神社まで、片道13時間を1泊2日で行きましたので、大丈夫です、たぶん🙄
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