
澄海岬(すかいみさき)を出発して、バスはなだらかな丘陵地帯を走ります。

美しい、夏の北海道。

海岸線に出ました。
バスガイドさんによると、この辺りで縄文時代の遺跡が発掘されているのだとか。

調べてみると、礼文島北部で、ちらほらと遺跡が発掘されていました。
これらは縄文後期の遺跡のようで、保存状態の良い人骨や副葬品が出土しているそうです。
副葬品には、イモガイなど南方海域産の貝で作ったアクセサリーや新潟県産のヒスイが見られるそうで、出雲王国待ったなしのロマンチック展開に胸がじゅんとなります。

とは言っても、遺跡はすでに住宅地などになっているようで、看板が建っている程度のものらしい。
やむなしとはいえ、世知辛いですな。

やがてのどかな景色の先に、スコトン岬が見えてきました。



「スコトン岬」は、北海道礼文島にある岬です。

「須古頓岬」と漢字で表記されることもあり、その語源は、アイヌ語の『”シコトン”(大きな谷)にある”トマリ”(入江)』となります。

ここは、「愛とロマンの8時間コース」、「岬めぐりコース」(4時間)の出発地となっていますが、”可愛いさん”となら愛とロマンの8時間を歩いてみたいと思わせるだけのロマンティックが溢れています。

以前は「最北端」を謳っていたスコトン岬ですが、宗谷岬の方がわずかに北に位置することが測量の結果判明し、今は「最北限」を名乗っています。

この辺りでは、「最北限のトイレ」「最北限の売店」「最北限のバス停」などもありますが、それならば今の僕は、「最北限の五条桐彦」と呼んでも差し支えないことになります。

沖に浮かぶのは海驢島(トド島)。
アイヌ語における名称はポンモシリで、20世紀初頭から1980年代にかけては昆布やウニの漁期に限って漁業者が居住していたそうです。

このスコトン岬での滞在時間も30分。
時間の許す限り、最北限の五条桐彦は、北の果ての海風を浴びていました。



バスは礼文島を南下し、

港のそばでランチタイム。
最北限の海の幸で盛られた海鮮丼は、まことに美味しゅうございましたが、

本当はウニ丼が食べたかったな、追加料金払っても良いので🥺

美容師は”早食い”という属性持ちなので、余った時間で礼文島いちの繁華街を歩いてみました。

あの丘の上の建物が小学校で、学生たちは毎日229段の階段を登って登校します。
シェルターがついたので、雪の日でも安心ですね。
先生たちはもちろん、車で登校です。



礼文島最後の観光地、港から少し南下して「北のカナリアパーク」へとやって来ました。

ここは平成24年(2012年)の日本映画『北のカナリアたち』の舞台となったところで、この校舎は映画のセットとして建てられました。

『北のカナリアたち』は東映創立60周年記念作品として制作され、『北の零年』(2005年)『北の桜守』(2018年)と合わせて「北の三部作」と呼ばれています。

主演は「吉永小百合」。他のキャストも際立っています。

あらすじは「東映ビデオ」のサイトから。
小学校の教師・川島はる。彼女が赴任したのは北海道の離島にある生徒6人の小さな分校だった。生徒たちの歌の才能に気づいたはるは、合唱を通してその心を明るく照らし、響きわたるその歌声は島の人々を優しく包み込んでいった。そんなある日衝撃的な出来事が彼らを襲う。その出来事で島を追われ、生徒たちの前から姿を消すはる。「先生は俺たちを捨てたんだ」生徒たちもまたそれぞれが心に深い傷を残してしまう。 20年後、東京で暮らすはるに生徒の一人が起こした事件の知らせが届く。「なぜ、あの子が…」真相を知るため、北へ向かう。成長した生徒たちの姿に喜びながらも、20年もの間、それぞれがあの時に言葉にできなかった想いを抱え、生きてきたことを知り愕然とするはる。そして自身もまた、心に閉じ込めていた想いを生徒たちに明かしていく。凍てついていた感情が真実となって氷解する時、物語は感動のクライマックスを迎える。

小学校の撮影には既存の分校を撮影に使う案もあったそうですが、平屋の木造校舎というイメージに合う建物が見つからず、セットを作ることになりました。

そのセットは撮影後も保存され、平成25年(2013年)7月27日に「北のカナリアパーク」として一般公開されることになったのです。

小学校のセットを作る候補地については、”利尻富士が美しく見える場所”という点にこだわったのだそうです。
そうして制作された『北のカナリアたち』は、全国330スクリーンで公開され、初日2日間で興収1億8,039万1,800円、動員16万4,924人となり、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第2位となりました。

僕はこの映画について全く知識がなく、存在も知りませんでした。
しかしこの「北のカナリアパーク」の素朴な雰囲気が好きになりましたので、映画にも興味が湧いて来たところです。
『北のカナリアたち』はAmazonのプライムビデオにあったので、今度観てみようと思います。

澄海岬とスコトン岬は個人的に”行きたいリスト”に入れていましたが、北のカナリアパークはリスト外でした。
勝手に良いところに連れて行ってくれるバスツアーも、たまには悪くないものです。


行ったことのない礼文島ですが、ウチのお歳暮はかれこれ10年以上、礼文島船泊漁業組合の海産物です。
知り合い(元旦那のお友達)が新桃岩トンネル建築の関係者(今現在は札幌在住の公務員な方です)で、海産物詰め合わせを貰ってからハマりました。
車趣味(ダートトライアルというマニアックなジャンルで、元旦那の趣味です)のお知り合いだったんですが、福岡での競技会に礼文島からその方が来た時は『なんと、北海道礼文島からエントリーされてます!』てアナウンスされる人気者でした😆
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礼文・利尻の昆布は最上級だといいますが、それを育む海、食べて育つ魚も自然と最上級になるのでしょうね😌
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💚
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北のカナリア、観ました。アマプラにあるとは朗報!また観てみます。
北海道に映画会社やTV局が作るセットはちゃんと耐風耐雪でえらい丈夫。また経年感までよく出ていて残す所が複数です。ここ2年の間に立て続けに廃線になるという事で、健さんの「鉄道員」の幾寅駅(幌舞駅)、朝ドラ「すずらん」の恵比島駅(明日萌駅)など再訪していました。 自治体が観光目的としてセットの駅だけ保存し、肝心な線路が消えている姿はシュール過ぎるため、ファンで混む前に悔いないように急いだもんです😅
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保存してくれるのはありがたいですが、やはり線路あっての駅ですもんね。
時の流れで消えていくのは仕方ありませんが、寂しくもあります。
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🐥吉永小百合は美しいですな。美人は歳を取っても美人…美人といえば、最近は今田美桜とか相当可愛いとか言われていますが、五条桐彦は今田美桜を狙い撃ちしようとしていましたか?おっさんにはどだい無理なことですが🐣
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今田美桜さん、どなたかは存じ上げておりませんでしたが、検索してみると確かに可愛いですな。
しかしおっさ、大人な僕としましては、どんなに入れ込んでどんなに私財を費やそうとも決してご縁が結ばれることのないプロの方々よりも、必死に頑張ればあるいは、ひょっとすると奇跡的にワンチャンあったりしたりするかも、しないかもしれない素人可愛いさんのほうが好みでして。
おっさ、男には、どだい無理なこととわかっていても、やらねばならない時があるのです✨
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🐥…好みだったんですな今田美桜🐣分かります。さあ、涙を拭いて、新しい明日を迎えるのです(今田美桜を諦めるのはさぞ残念だったでしょう)。
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いえ、ひょっとすると、まだワンチャン!
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